【報知映画賞】助演男優賞・二宮和也、読者票1位からの栄冠 ファンに感謝「絶対皆さんのお陰」

スポーツ報知
重さ4・4キロのブロンズ像を手に笑顔を見せる二宮和也(カメラ・相川 和寛)

 助演男優賞は「検察側の罪人」(原田眞人監督)で怒れる検事を演じた嵐の二宮和也(35)が受賞した。

 二宮は、全身で受賞の重みを実感した。表彰式を終え、ホッと一息ついても両手に残るブロンズ像の確かな感触。「尋常じゃない重さ。びびるぐらい重かった。それで裏を見たら『検察側―』の演技に対しての評価、ってあって。ああ良かったなと」と余韻に浸った。

 読者票1位から、そのまま助演男優の頂点に立った。グループは先月16日から7年連続10度目の5大ドームツアーを開催中。毎公演ファンに直接、喜びを伝えてきた。「読者票1位。絶対皆さんのお陰。トロフィー持って行かないと」。次公演から、ブロンズ像を持参して喜びを分かち合うつもりだ。

 壇上では、原田監督からの「怒りの満ち引きは神の領域の名演!」という祝福メッセージが読み上げられた。受賞の決め手と言える、23年前の殺人を恍惚(こうこつ)の表情で打ち明けた被疑者・松倉(酒向芳)を激しく罵倒する取調室でのシーン。「怒りのシーンは結構、皆さんに言っていただける。原田作品だったことが全て。監督は現場で怒ってばっかりで、ずっとイライラしていた。その原田さんと一緒にいれば、ああなります」と笑ったが、多くの観客に恐怖心を植え付けた演技は圧巻だった。

 43年の歴史でジャニーズ勢の受賞は、14年「永遠の0」で主演男優賞のV6・岡田准一(38)以来2人目だった。そして、平成が終わるニュースを聞いて、最初に頭に浮かんだのは、自身にとって「平成を代表するスター」の先輩・木村拓哉(46)との共演。今作でそれが実現した。「こういう若輩者が助演というところに就かせていただいて、主演の背中を見て、お芝居できたのは幸せなこと。今度はちょっとでも実力をつけて、またこの場に戻って来られるように精進したい」。将来的な主演男優賞受賞への思いも芽生えた。

 嵐は先月3日からデビュー20周年に突入。開催中のツアーは現時点で年明け13日まで動員85・5万人を見込む18公演で、近く追加公演も発表予定だ。「(追加を)見ていただけたら分かると思うけど、来年は本当にライブの年。20周年でみんなに感謝をして、みんなでお祝いする年」来年は年男。日本郵便の年賀状CMのセリフ通り、グループ、個人活動ともにイノシシ年ならぬ“ニノシシ年”にする。(畑中 祐司)

 ◆二宮 和也(にのみや・かずなり)1983年6月17日、東京都出身。35歳。96年にジャニーズ事務所入所。99年に嵐としてシングル「A・RA・SHI」でデビュー。2006年にTBS系「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」でハリウッド映画初出演。15年「母と暮せば」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞など受賞。血液型A。

 ◆検察側の罪人 都内で発生した強盗殺人の被疑者の1人に、過去の未解決事件の重要参考人が挙がり、エリート検事・最上(木村)が執拗(しつよう)に追いつめる。最上を師と仰ぐ沖野(二宮)は取り調べを担当する中で次第に最上の捜査方針に疑問を抱き、互いの正義を懸けて2人が対立。

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