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4時間半、見逃さずに見て感じた「NHK紅白歌合戦」の演出

2018年1月5日16時0分  スポーツ報知
  • 昨年の紅白歌合戦で総合司会を務めた内村光良と紅組司会の有村架純

 私が初めてNHK紅白歌合戦を最初から最後まで見た記憶として残っているのは、1986年。白組の司会を務めた加山雄三が、トップバッターの少年隊を紹介する時に曲名の「仮面舞踏会」を「仮面ライダー!」と間違えて叫んだ年だった。それから31年。大みそかは紅白と共に暮れていくようになった。

 入社後の数年は取材のためNHKホールで見たこともあるが、ここ10年ほどは毎年、会社のテレビで見ている。理由は、誰がどの時間に歌っていたかを記録する係を務めているため。去年の瞬間最高視聴率は、安室奈美恵の歌唱シーンだったと5日の紙面でも紹介したが、それを調べる方法は案外アナログな方法だったりする。

 という訳で、去年も4時間半にわたって1分たりとも見逃さないよう、言葉通り「かじりついて」見た紅白には正直言って、違和感しか感じなかった。番組では総合司会の内村光良が折々に同局でやっている「LIFE!~人生に捧げるコント~」のキャラクターで登場した。

 「LIFE!」が視聴率50%以上の“お化け番組”だったら別だが、去年は不定期で数回やっただけ。紅白視聴者の多くは内村が演じているキャラクターが何なのかピンと来ず、笑うポイントがどこにもなかったのではないだろうか。

 ある意味、「内輪ウケ」に終始してしまったともいえる去年の紅白を見て私の頭に浮かんだのは、近年、視聴率に苦しんでいる某民放局の姿。後半には、最低限の演出と曲紹介だけで歌を聴かせることに主眼を置いていた部分もあっただけに、非常に残念だった。そもそも、司会というのは、あくまでも進行役で、目立つ必要はない。自分の紅白の思い出を振り返ってみても、曲で感動したり笑ったりしたことはあっても、司会となると、冒頭の加山以外ではすぐに思い浮かばなかった。

 その意味で、演出という点で紅白と対をなすテレビ東京の「年忘れにっぽんの歌」が大みそか放送の民放番組では日本テレビの「絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時」に次ぐ視聴率を記録した点は面白い。

 午後4時から6時間にわたった放送は、基本的に「司会が曲を紹介し、歌手が歌う」だけだが、シンプルだからこそ、じっくり曲を聴くことができ、紅白が始まるまで楽しむことができた。(記者コラム)

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