【報知映画賞】2人目の女性の監督賞に「震えが止まらない」三島有紀子監督

2017年11月29日7時10分  スポーツ報知
  • 撮影を「幸せな時間でした」と振り返った三島有紀子監督 

 映画賞レースのトップを飾る「第42回報知映画賞」の各賞が28日、発表された。監督賞は「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子監督(48)が輝き、助演女優賞の田中麗奈(37)とのダブル受賞となった。

 女性の監督賞受賞は2009年の西川美和監督以来8年ぶり2人目。「光栄です。心臓が止まるかと思いました。歴代の受賞者の方を見ると、震えが止まらないです。今はスタッフにも当たり前のように女性がいるので、もっともっと女性に取ってもらいたい」と顔をほころばせた。

 直木賞作家の重松清さんが96年に発表した小説を映画化。DVやシングルマザーなど現在も続く社会問題をとらえ、繊細な演出で家族の在り方を問いかけた。「ドキュメンタリーのように、本当の家族を観察するような作品にしたい」。子どもたちの細かな心情の変化を捉えるため、家族のシーンは基本的に順撮り(脚本の進行通りに撮影する方法)。画角は「引き」で撮るのが好みだが、役者の目の前で演技を観察し、時にはアップで「顔の筋肉レベルの動きの表現」をすくいとった。「自分でお金集めからスタートした、とても難産な作品。評価されて、全スタッフが報われると思います」と喜んだ。

 名前は三島由紀夫ファンの父親がつけた。「今は自分がしたいこととリンクしていないけど、いつかは三島作品もやりたい。今はたくましく生きる女性に、歌とエンターテインメントをからめた日本版『風と共に去りぬ』みたいな作品を企画しています」。“21世紀のミシマ”の目は常に前を向いている。

 ◆三島 有紀子(みしま・ゆきこ)1969年4月22日、大阪府生まれ。48歳。神戸女学院大在学中に自主映画「夢を見ようよ」を製作。卒業後の92年、NHKに入局。ドキュメンタリーを中心に手がける。03年に退局し、09年に「刺青~匂ひ月のごとく~」で映画監督デビュー。主な作品に「しあわせのパン」、「繕い裁つ人」など。

 ◆「幼な子われらに生まれ」 サラリーマンの田中信(浅野)と妻の奈苗(田中)はバツイチ同士で再婚。奈苗の連れ子の2人の娘と幸せに暮らしていたが、奈苗の妊娠を機に長女(南沙良)が反抗的な態度をとるようになり、信は息苦しさを感じていく。

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