オカダ・カズチカ、内藤哲也下し9度目のIWGPヘビー防衛「今年もオカダしかいないんじゃないかと思います」

スポーツ報知
内藤哲也をレインメーカーでマットに沈め、タイトルを防衛したオカダ・カズチカ

◆新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM12」▽ダブルメインイベント2 IWGPヘビー級選手権試合(60分1本勝負)〇オカダ・カズチカ(34分26秒 レインメーカー→片エビ固め)内藤哲也●(4日・東京ドーム)

 王者・オカダが必殺のレインメーカーで昨年のG1王者・内藤を下し、9度目の防衛を果たした。

 「気分転換です。僕としても新たな刺激が欲しいと思った」というロングタイツ姿で登場して、大観衆を驚かせたオカダが、4年連続5回目の東京ドームのメインのリングで躍動した。

 まさに「レベルの違い」を見せつける展開だった。内藤の必殺技・デスティーノを切り返し、回転式のツームストン・パイルドライバーからのレインメーカーで人気ユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の総帥をマットに沈めて見せた。

 激闘を証明するかのように3カウント後もリングに横たわったままの2人。フラフラの状態でリングを去った内藤を見送り、マイクを持ったオカダは「三つ言わせて下さい。内藤さん、東京ドームのメインイベント、どうだった? 最高に気持ちいいだろう。勝つと、もっと気持ちいいぞ。このヤロー。東京ドームのメインでもう1回、やろうぜ」と、まずは出会ってから10年。新日本プロレスの寮では相部屋だった1年先輩に言葉を投げかけた。

 さらに「二つ、今日の東京ドーム、すごいお客さんだったけど、ライトスタンドもレフトスタンドもがら空き。上の方も空いていた。レインメーカーに任せろ。超満員にしてやるから」と、団体のエースとして、自信のコメントを続けた。

 「三つ目、特にあるぞ!内藤さんのファンも悔しいでしょうけど、レインメーカーがここに立っている限り、俺のプロレスで全員、満足させてやりますよ。今までカネの雨ばかり降らせてきたけど、これからは感動、驚き、幸せの雨を降らせていきます」と決意表明した。

 リングを下り、会見場でCHAOSの仲間に迎えられ、ビールで乾杯してからも“オカダ節”は全開。

 「まだまだ、こういう厳しい戦いをやっていかなければいけないんだと思います。それがオカダ・カズチカの使命なんだと思います」と、まず一言。内藤についても「入場の時の内藤コールは、こりゃ、やべーなと思いましたけど、僕の方が強かったということ」とバッサリ。「東京ドーム(のメイン)を毎年、毎年経験したことが大きくて、また成長してしまうんじゃないかと思います。今年もオカダ・カズチカしかいないんじゃないかと思います」と胸を張った。

 9度目の防衛成功でベルト保持1年半超。最長記録も更新中だが、「それを目指してきたわけじゃないので。(新日記録の)V11も見えてきたし、記録を作りたいわけじゃないけど、ずっとチャンピオンでいたいとは思います」とニヤリ。

 この日の観客動員は3万4995人。「お客さんの数は2017年、僕たちがやってきたことの結果だったり、期待だったりするけど、これからも新日本プロレスのすごさを世界中に知らしめて行きたいと思います」と、レインメーカーはきっぱり。最後に「これだけ、お客さんが入ったから、オーナーからボーナスもらわなきゃ」と言い放って、引き上げた。(中村 健吾)

 ◆オカダ・カズチカ 本名・岡田和睦。1987年11月8日、愛知・安城市生まれ。30歳。中学卒業後、陸上の特待生での高校進学を勧められるも闘龍門に入門。04年8月、メキシコでデビュー。07年8月に新日本プロレスに移籍。10年1月、米団体・TNAへの無期限武者修行に出発。11年12月に「レインメーカー」として凱旋帰国。12年2月、棚橋弘至の持つIWGPヘビー級王座に初挑戦。レインメーカーで勝利を飾り、中邑真輔に次ぐ史上2番目の若さとなる24歳3か月で王座についた。その後、陥落もあったが、今回で同王座を9度に渡って防衛。12年、14年にはG1クライマックス優勝。191センチ、107キロ。

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