ケニー・オメガ、クリス・ジェリコとの“ドリームマッチ”制しUSヘビー4度目防衛

スポーツ報知
クリス・ジェリコにVトリガーをお見舞いするケニー・オメガ

◆新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 12」 ▽IWGP USヘビー級選手権試合=ノーDQマッチ=(60分1本勝負) 〇ケニー・オメガ(34分36秒 椅子の上への片翼の天使←方エビ固め)クリス・ジェリコ●(4日・東京ドーム)

 ケニー・オメガ(34)とクリス・ジェリコ(47)による“ドリームマッチ”IWGP USヘビー級選手権は、流血の激闘の末、オメガがリング上に転がっていたパイプ椅子の上へ片翼の天使を決め、4度目の防衛を果たした。

 カナダ・マニトバ州出身の両者。ジェリコは新日本プロレスを経てアメリカの2大プロレスメジャー団体WWF(現WWE)とWCWの王座を統一したスーパースターだ。対するオメガは、DDTから新日本プロレスに移籍し、初代IWGP USヘビー級王座を獲得し、3度防衛している。

 ゴング前からジェリコが対角線コーナーに立つオメガを急襲するも、両コーナーに一端離されゴングが鳴らされた。それと同時にリング中央で殴り合いを開始。

 その後、オメガはロープに振ったジェリコにフランケンシュタイナーを仕掛けようとするも、ジェリコはこれを受けとめ一度目のウォール・オブ・ジェリコを仕掛けた。

 場外戦では、床に寝ているジェリコの上へ長机を乗せてのダイビングフットスタンプや、ノータッチトペ・コンヒーロなどでオメガが試合を有利に進めた。

 しかしリングに戻ってから、ジェリコがパイプ椅子を巧みに使い、オメガを流血させた。

 試合時間25分経過。オメガの高速ドラゴンスープレックス3連発や、ジェリコのコードブレイカー、ウォール・オブ・ジェリコと得意技を繰り出し合うも、決着は付かず。34分過ぎ、セカンドロープに飛び乗ろうとしたジェリコの背中をオメガがパイプ椅子でたたき動きを止めると、そのまま片翼の天使の体勢に入り、転がっているパイプ椅子の上へたたき落とした。

 ケニー・オメガ「ドリームマッチこれにて終了。この試合に対する全ては、ジェリコへのお礼としたいと思います。まさにミスターメインイベントという戦いでした。キャリア最大の試合が終わった。でもこれが新日本プロレスでの最後の試合だとは思っていない」。

 ◆ケニー・オメガ 1983年10月16日、カナダ・マニトバ州生まれ。34歳。身長183センチ、体重92キロ。2000年2月デビュー。得意技/片翼の天使、Vトリガー、クロイツ・ラス 08年7月、DDTに参戦。新日本プロレスには10年1月に初登場し、同年10月には飯伏幸太とIWGPジュニアタッグ王座戴冠。14年10月、新日本プロレスに移籍。15年1月にIWGPジュニアヘビー級王座戴冠。16年8月には「G1 CLIMAX」を外国人として初制覇。17年は7月にIWGP USヘビー級王座決定トーナメントに優勝。その命知らずな破天荒ファイトは観る者の度肝を抜く。

 ◆クリス・ジェリコ 1970年11月9日、カナダ・マニトバ州生まれ。47歳。身長182センチ、体重102キロ。1990年デビュー。得意技/コードブレイカー、ウォール・オブ・ジェリコ 1990年にカナダでデビュー。93年にはライオン・ハートの名でWARに参戦。97年、新日本に初参戦。98年9月にはブラック・タイガーとIWGPジュニアタッグにも挑戦。アメリカではWCWを経て、99年からWWEに所属。01年12月にはザ・ロックからWCWヘビー、スティーブ・オースチンからWWFヘビー級王座を奪取し、史上初のWWE&WCW統一世界王者に君臨した正真正銘のスーパースター。

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