高藤、「全日本は夢舞台ですし、出たいなと思っている」欧州オープンのプラハ大会へ出発

スポーツ報知
成田空港から渡欧したリオ五輪柔道男子60キロ級銅メダルの高藤直寿

 リオデジャネイロ五輪柔道男子60キロ級銅メダリスト・高藤直寿(24)=パーク24=、全日本柔道連盟の金野潤強化委員長(50)が22日、成田空港から渡欧した。高藤はチェコで開催される欧州オープンのプラハ大会(3月3、4日)に66キロ級で出場予定で、将来的に体重無差別で争われる全日本選手権出場に出場したい意向も表明した。

 渡欧後、まずはグランドスラム・デュッセルドルフ大会(23~25日)を視察し、大会後の現地合宿に参加する。今年1月、国際柔道連盟は新ルールを導入。合わせ技1本が復活し、有効に近い技あり2つでも試合が終わることとなった。「技あり2つで1本になったり、僕には有利になったかなと思っていますけど、やってみないとわからない部分もあります」と高藤は、新ルールやライバルたちの動きにじっくりと目を光らせるつもりだ。

 その後、単身でチェコへ移動して66キロ級でプラハ大会に出場する。「知らないところで1人でやることに意味があると思う。今までよりも大きな相手に、どれだけ自分の技が通用するか試したい。66キロで勝てれば、自信になると思う」と目を輝かせた。

 現在は体重66キロ。「不安もありますが100キロ超級の選手とも練習してきて、慣れてきたのでこの感覚でいけるかな」とうなずいた。集まった報道陣から、4月29日の全日本選手権(日本武道館)への出場を問われると「全日本は夢舞台ですし、出たいなと思っているんですけど、自分一人では決められないので、監督やコーチと相談して出れたらいいなと思います」。早ければ今春初挑戦する可能性も出てきた。

 チェコでは練習パートナーもつけず、登録や計量なども一人でこなし、大会に出場して数日合宿に参加する予定。異国での単身武者修行に「新たな挑戦。1日、1日、無駄にしないようにやっていきたい」と目を輝かせた。一方で、妻・志津香さんから「財布は落とすなよ」と厳命されたという。これには2児のパパでもある高藤は「僕は日本では何回も落としているので、気をつけます」と苦笑いだった。

 昨年の世界選手権とグランドスラム東京を制したことで、9月の世界選手権代表に内定済み。4月の全日本選別体重別選手権を回避する予定だが「僕と阿部一二三が最初の内定者。しっかり強くなった姿を見せないと、このルールはダメじゃないかと思われてしまうので、自覚を持ってやっていかないと。どんどん新しいことにチャレンジしたい」と、世界の頂点に君臨するために新たな強化策に積極的に挑戦していく。

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