キラー・カーンは栃ノ心の兄弟子だった…プロレス評論家・門馬忠雄さんトークショーにタイガー戸口も乱入

スポーツ報知
トークショーを行った(左から)キラー・カン、門馬忠雄氏、タイガー戸口

 昭和の名物番組「国際プロレスアワー」「世界のプロレス」(ともにテレビ東京)の解説者を務めたプロレス評論家の門馬忠雄さん(79)が27日、東京・新宿区の「居酒屋カンちゃん」(JR新大久保下車すぐ)でトークショーを行った。来月に80歳になることを記念してプロレスグッズを展開するチームフルスイングが企画した。店主は世界をまたにかけて“モンゴルの殺し屋”としてトップヒールだったキラー・カーン(現表記はキラー・カン)(70)=本名・小沢正志=。日本プロレスの小沢を知る記者として、古き良き時代を述懐した。

 東京スポーツの記者時代、「プロレスよりお相撲の記者になりたかった」と言う門馬さんは、春日野部屋の幕下力士(越錦)から日本プロレスに入門した小沢とウマが合った。キラー・カーンは、夏場所後に大関に昇進する春日野部屋の栃ノ心(ジョージア出身)の兄弟子なのだった。カーンが付け人についていた初代・栃東(元関脇、先代玉ノ井親方)と門馬さんが同じ福島・相馬市出身という縁もあった。

 門馬さんは「相撲最強説」の第一人者でもあり、「幕下力士の上半身にプロレスラーは勝てない」「(元十両の)田上(明)は高山(善廣)を簡単に腰で投げていた」と証言した。

 「プロレス酔虎伝」という著書もある通り、巡業に出てはベテランから若手までレスラーと一緒に飲みに行った。「相撲取りは(タニマチがいて)自分の懐を痛めない。プロレスラーは自分で自分の飲み食い払う」とレスラーの生き方を愛している。門馬さんも東京スポーツの記者として、身銭を切ってきたのが誇りという。若き日のアントニオ猪木(現参院議員)から「また飲みに巡業に来たのか」とからかわれ、カチンときて反論し、それ以来、不仲だというから本物だ。一番飲んでばかりいたのは、現在、居酒屋を経営しているザ・グレート・カブキ(69、本名・米良明久)だという。

 「タイガー戸口はあだ名がガマグチ。ホラばっかり吹くから」と毒舌で盛り上がっていたら、タイガー戸口(70)がチームフルスイングの仕込みで、サプライズ来店し、さらにトークショーは盛り上がった。ジャイアント馬場さんも生きていれば同じ80歳。4月に亡くなった馬場夫人の元子さんにも世話になったといい「悪い人じゃないんです」と、馬場夫妻のエピソードも供養として語った。ジャイアント馬場さんの評伝を近く出版する準備を進めているという。

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