鈴木みのる、大雨の中の30周年記念試合でオカダとドロー「クソガキどもよ、勝ち続けろ!」

スポーツ報知
大雨の中のデビュー30周年記念試合でオカダ・カズチカと戦った鈴木みのる

◆鈴木みのるデビュー30周年記念大会「大海賊祭」 △鈴木みのる(30分00秒 時間切れ引き分け)オカダ・カズチカ△(23日、横浜市・赤レンガ倉庫イベント広場 入場無料)

 「鈴木軍」を率いて新日本プロレス・マットで大暴れ中の最強のヒール・鈴木みのる(50)がレスラー・デビュー30周年のメモリアルマッチで前IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(30)と対戦。朝から降り続く大雨の中、野外リングで30分時間切れドローの激闘を展開した。

 17日に50歳になったばかりのみのるが生まれ故郷・横浜で“レインメーカー”と対峙(たいじ)した。敬愛する歌手・中村あゆみが生歌で披露する自身の入場曲「風になれ」に乗って、この日用に染めた銀髪に白のパンツで登場すると、オカダと“バチバチ”のファイトを展開した。

 掌底の連打に卍固め。ともに3度に渡ってダブルノックダウンの激闘。前IWGPヘビー級王者の新日本プロレスの王者を追い詰めたが、最後は時間切れドローのゴングが鳴った。

 試合後もびしょ濡れの体でリングに横たわり、動けなかった両雄。オカダがフラフラの状態で引き揚げた後、やっと、マイクを握ったみのるは「惜しかったとか、良く頑張ったとか、そんなことはどうでもいい。勝って次に行かなきゃ意味ねえんだよ」とまず絶叫。

 全て入場無料のこの日のイベント。自身の意思でリングサイド最前列は地元の子供のために用意したみのるは「おい、クソガキども。世の中出たら、勝ち続けなきゃ上に行けねえんだよ」と言い切ると、「俺が言いたいのは、ガキども、世の中、そんなに甘くねえぞ。勝ち続けることだ」と続けた。

 さらに「しょぼくれている中年ども。俺は先週、50になった。でも、俺は負けねえ。おまえら、指くわえてプロレス見ているだけだったら、俺が全部持っていくぞ! IWGP(ヘビー級王座)? あれは俺が予約済みだ」と同世代の中年層にもエール。「おい、おい、祭はまだこれからだ。サンキュー」と言い放って、びしょ濡れの体でリングを後にした。(中村 健吾)

 ◆鈴木みのる(すずき・みのる) 1968年6月17日・横浜市生まれ。50歳。横浜高時代、レスリング部に所属し、国体2位。87年3月、新日本プロレスに入門し、88年6月、飯塚孝之(現・飯塚高史)戦でデビュー。カール・ゴッチを師と仰ぎ、新生UWF、プロフェッショナルレスリング藤原組などを経て、93年9月、船木誠勝らとパンクラスを旗揚げ。03年6月、14年ぶりに新日マットに。プロレスリング・ノアや全日本プロレス参戦を経て、現在は新日を主戦場に。11年、鈴木軍を結成。同年8月、震災後の宮城・気仙沼市で非公開興行も開催した。愛称は「世界一、性格の悪い男」。178センチ、102キロ。

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