【女子ボートレーサー直撃インタ・英子の部屋】大胆に攻める土屋南

スポーツ報知
『ロンバケ』放映1年後の97年生まれの土屋南

 “水上の格闘技”ボートレースは、超高速で6艇の舟が1着を争うスリル満点の競技だ。約200人在席する女子選手の中から人気投票で選出された52選手が、3月6日から11日まで開催されるボートレースびわこ「G2第2回レディースオールスター」で火花を散らす。「英子の部屋」ではボートレース担当・三島英子記者が人気女子レーサーの素顔に迫る。今回はデビュー1年3か月、才色兼備な新人・土屋南(21)=岡山=を紹介する。

 ◆コツコツ練習 

 漫画『タッチ』の朝倉南と同じ名前で、ヒロイン感たっぷりの21歳は「南という名前の由来は『ロングバケーション』というドラマの主人公みたいになってほしいって。でも私は見たことないんですよ(笑い)」とニッコリ。山口智子が演じた“葉山南”は、底抜けに明るくてたくましい女性。そんな願いを込められこの世に誕生した土屋南は、2016年11月にデビューした。

 養成所では卒業記念レースを準優勝と優秀な成績で卒業。デビュー後には新人離れした多彩なレースで頭角を現し、今期適用勝率は3・82、119期で一番の成績をとった。「思い通りにいかないことだらけですけど、すごくやりがいがあります。私は天才肌じゃないんで何事もすぐにはできなくて、コツコツ練習してやっと自分のものにできるタイプ。なのでひたすら練習、練習の毎日です」

 ◆父の強い勧め 

 選手になったのは父の強い勧めからだった。「父がプロジェットスキー選手で、似てるけど稼げるのはコッチだって(笑い)。高3の三者面談で担任の先生と父が一緒に養成所の願書を持ってきて『書け』って(笑い)。私は正直嫌々だったんですけど、学校に入ってボートに乗ってみたらすっごく楽しかったんです!」

 玉野光南高時代はハンドボール部で全国8強入りも果たしたスポーツエリートだったが、レーサーの世界に飛び込むと今までにはない悩みが出てきた。「ずっと団体競技でチームのみんなに支えられ頑張れたけど、ボートは個人競技。自分ひとりで頑張らなきゃいけないつらさは感じます。精神面で自分に厳しく、現状に満足しないことが大事だと思います。旋回力、スタート力、走り方もですけど一番の弱点はメンタルの弱さ。強くするためにスポーツ選手の方や自己啓発の本をたくさん読むようにしてます」。

 ◆岡山支部支え

 心の支えになっているのが岡山支部の選手たちの存在。レース中は携帯電話等の通信機器は持ち込めず、宿舎暮らしで外部の人間とも接触できない。「レースで6着をとったりフライングした時はへこむけど、自分で気持ちを持ち上げるしかない。先輩たちと撮った写真を持っていって見ます。すごく良くしていただいていて最近、一緒に鳥取旅行でカニのコース料理を食べたのが楽しかった。オフはストレス発散に買い物に行くか、ゴルフもたまにやります」

 未来は無限大に明るく広がっている。「結婚願望はあります。理想は25歳ぐらい。相手を見つけないといけないですね。優しくて包容力があって、10歳くらい年上がいいです。プロポーズは、バラ100本くらいもらうのが理想です★ 近い目標はデビュー3年以内に4、5、6コースからしっかり着をとってA級に上がること。将来的にはレディースチャンピオンを優勝できるような選手になりたい。まずはレディースオールスター。攻める気は絶対に忘れずに、最後まで諦めないレースをします!」

 ■土屋 南(つちや・みなみ)1997年1月26日生まれ。岡山支部所属。21歳。16年11月に児島で119期生としてデビュー。通算で1着5回、予選突破2回。身長162センチ、A型。

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