【巨人】山口俊「3年活躍しないとダメ、でも今は我慢」葛藤を激白

2017年3月4日5時0分  スポーツ報知
  • ブルペンで投球する山口俊
  • ジャイアンツ球場で行われた3軍キャンプで朝の散歩をする山口俊。コースにある長嶋茂雄終身名誉監督の書いた「巨人への道」の石碑をじっと見つめた

 巨人に新加入した選手の本音に迫る「巨大戦力が来た」の最終回は、DeNAからFA移籍した山口俊投手(29)。昨年から続く右肩の違和感で現在は3軍。患部の回復は順調だが、越えられそうで越えられない壁にぶつかっている葛藤を激白した。3年契約だが「猶予とは思っていない」と断言。開幕ローテ入りも諦めていないと強調し、3軍で培ったハングリー精神を胸に2ケタ勝利を挙げ、球団に恩返しすることを誓った。(聞き手・片岡 優帆)

 移籍1年目のキャンプ。山口俊は1か月、3軍で過ごした。昨秋から抱える右肩違和感。順調に回復してブルペンには入っているが、100%で腕は振れていない。今は状態を確認しながら手探りの日々だ。

 「全力で投げられないのは、ものすごくつらい。人生初の肩のけが。苦しいですけど『もっとやりたい』という気持ちを抑えて、我慢しながらやってきた」

 痛みはほぼ消えた。それでも全力投球できない。違和感とは、本人にしか分からない微妙な感覚。無意識に体が恐怖を感じている。

 「自分の中でどこか怖さが残っている。正直、こんなに長引くとは思っていなかった。キャンプ前には全力で投げられるようになると思っていたので。痛くないのに、腕を振る途中、痛みが出ていたところで体が勝手に思い出してしまう。思ったより越えられそうで越えられない壁だった」

 見えない敵との葛藤。耐えて、耐えて、ようやく状態は上がってきた。

 「本当に感覚的には良くなっている。あと一歩。怖さが取れてそこを突き抜けることができれば、一気に上がる。それが明日かもしれないし、あさってかもしれない。一日でも早く良くなりたい。それが今のモチベーションです」

 開幕まで1か月を切った。残された時間は決して多くないが、開幕ローテ入りの望みを捨てたわけではない。

 「全然諦めていない。まだまだいけると思っていますよ。それくらい状態は良い。ただ、無理して1年間を棒に振ることだけはしたくない。もし開幕に間に合わなかったとしても、途中からでもローテを守って2ケタ勝てば何も言われないはず。そこは結果が全て」

 3年契約の1年目。「複数年だからのんびりしているのでは」という声が嫌でも耳に入るというが、甘えるつもりは全くない。

 「3年という時間が僕の猶予とは全く思ってない。時間があるからゆっくりやっている、と思う人もいるでしょう。でも3年活躍しないとダメなので。1軍キャンプに行きたかったし、即戦力で来て無理してでもやるべきかな、と直前まで悩んだ。でも、この先ずっとダメになったら球団に迷惑がかかる。今は我慢だと思ってブレーキを引いた」

 3軍キャンプは毎朝6時30分の散歩から。日の出を見ながら体を動かした経験は、貴重な財産になった。

 「ハングリー精神というか、忘れかけていた部分を思い出した。野球を始めた当時の気持ち、初心に帰ることができた」

 3軍の川相監督は特別扱いを一切しなかった。FA選手とはいえ、早朝散歩から宿舎での人間教育。全て後輩と同じことをやった。

 「川相監督がおっしゃる『感謝の気持ちを込めて、クリーニングは必ずたたんで出そう』とか。人間的に大事なことを教わり、新たな発見が多かった。野球人生で必ずプラスになる」

 昨オフ、FA宣言して悩み抜いて巨人移籍を決断した。DeNAを離れる時は容赦ない批判も浴びたが、どんな厳しい言葉も受け止める覚悟はできている。

 「今でもベイスターズというチームはすごく好き。ラミレス監督、木塚コーチ、篠原コーチには感謝しかない。ただFA解禁一番に来てくれたのが堤GM。その熱意で決断した。入った以上、厳しいことを言われて当たり前だし、言ってもらえるだけまだいい。何も言われなくなったら終わり」

 肩を痛め、豪快な投球スタイルはどうなるのか。目指すのは故障前の山口俊だ。

 「投球スタイルは変えるつもりはない。それが自分の持ち味なので」

 常にイメージしているのは、東京Dの大歓声の中でマウンドに上がる姿だ。

 「球団のトレーナーさん、理学療法士の方が僕のために時間を割いてやってくれている。本当に感謝です。恩返しするためにも、1軍に上がったらローテを守って、2ケタ勝って、貯金を作って優勝に貢献したい」

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