【巨人】3軍で調整中の杉内インタビュー「刺激欲しい。ヤジでも何でも」

2017年6月20日6時0分  スポーツ報知
  • 4月、イースタンリーグで登板した杉内

 巨人は交流戦終盤を5勝1敗で終えた。先発陣が安定してきた一方、15年10月に受けた股関節の大手術から完全復活を目指す杉内俊哉投手(36)は、3軍でもがいている。股関節の状態は良いが、実は先月下旬に左腕のコンディション不良という別の異変が生じた。杉内は今―。19日、スポーツ報知の単独インタビューに応じ「刺激が欲しい」、「今年中の1軍を諦めない」などと苦悩を激白した。(取材・構成=片岡優帆)

 故障に苦しんだ後輩の活躍を、自分のことのように喜んだ。杉内は、右肩違和感から復帰して14日のソフトバンク戦(東京D)で初登板初勝利した山口俊の投球をテレビ観戦した。

 「うれしかった。山口俊のヒーローインタビューの涙を見るとね。勝てば全てが報われるし、けがをした人にしか分からないものがある。改めてファンの声援を感じながら投げたいと思った。僕はもう2年も1軍で投げていない。遠ざかりすぎてどんな感じか忘れちゃった。テレビで見るだけじゃ思い出せない。1日も早くあの場に行きたい」

 15年10月に右股関節の手術を受け、昨年は1軍登板なし。今年は2軍で4月までに3登板で2勝1敗。1軍復帰が見えてきた5月、思わぬ異変が発生した。左腕のコンディション不良だった。ほぼ全力で走れるのに、投げられない。もどかしい日々を過ごした。18日、G球場で1か月ぶりにキャッチボール再開し、20メートルの距離で軽めに投げた。

 「足が痛くて投げられないならまだ納得いくけど、違うところに負担がきてしまった。そこは避けたかった。トレーニングをしてきたつもりだったから余計に悔しい。投手にとって投げられないというのは一番苦しい。股関節の状態が良くなって、あと一歩というところまで来ていたのに。脳が怖さを覚えているから腕が振れない。今まで考えたこともなかった。それを取り除かないといけない」

 G球場での、先が見えないリハビリ生活。心が折れかけたこともあった。それでも、杉内は絶対に下を向かないと決めている。最低でも40歳まで、1年でも長く野球をやりたい思いは不変。そのため今はできることを積み重ねるしかない、と言い聞かせている。

 「2年もファームでこの生活をしていると刺激が足りなくて。肌が若返るような刺激が欲しい。ヤジでも何でもいい。僕に声援をくれるなら。まずは1軍で投げないと始まらない。今年中には絶対に上がりたい。ファンの声援をマウンドで感じたい、というのが今の支え。気持ちを切らそうと思ったらすぐに切れる。諦めるのは簡単だけど諦めた瞬間、終わりだから」

 2年前、股関節を手術した時は自力歩行困難。車いす生活だった。当時「球界に前例のない大手術」と言われたその詳細は、あまり語られてこなかったが、想像を絶する過酷なものだった。杉内は手術を振り返りながら、支えてくれた全ての人への恩返しを誓った。

 「手術前は股関節の軟骨がなくなって、骨がむき出しの状態だった。足を上げた時に骨がガリガリ言うのが分かって激痛だった。軟骨を再生するような複雑な手術。時間はかかっているけど、確実に良くなっている。病院の先生も1軍で投げたところで『完治』と言うと思う。球団も配慮してくれて、これだけ待ってくれている。そういう思いに何としても応えたい。だから諦めるわけにいかない」

 球団では堤前GMが成績不振の責任を取って13日に辞任した。堤氏は杉内が手術後、入院していた福岡・北九州市内の病院まで見舞いに来て励ましてくれた。15年オフ、史上最大4億5000万円ダウンの年俸5000万円を自ら志願した時のGMが堤氏だった。

 「FAで入った時、原沢さん(元GM)と堤さんにはすごくお世話になったから個人的にすごく思い入れがある。全く力になれずこういう形になり申し訳ないし、力になりたかった」

 通算150勝まで8勝、その先の200勝という大目標もある。現状、走り込みによる下半身強化は可能だが、ブルペン投球や実戦復帰のメドは立たない。

 「正直、先は見えないけど、そんなにひどくないと言われている。(現在の患部を)手術したわけじゃないし、急に良くなるかもしれない。そこを信じてやるしかない。まだまだ若手に負けない自信はあるし、負けたくない。1軍の戦力になれるように前だけを向いてやっていきたい」

 ◇G杉内の術後経過

 ▼15年7月21日 阪神戦(甲子園)で6回途中2失点。現状、最後の1軍登板

 ▼10月1日 右股関節の形成手術

 ▼12月 90%減の年俸5000万円でサイン

 ▼16年7月 リハビリを乗り越え3軍で実戦復帰

 ▼11月 この年2軍公式戦4登板も1軍昇格なしでシーズン終了。宮崎秋季キャンプに30代で唯一参加

 ▼17年3月16日 ソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクD)で604日ぶりの1軍先発。3回2/33失点で開幕2軍スタート

 ▼4月10日 イースタン・楽天戦(G球場)先発。由伸監督の前で5回3失点。現状、最後の実戦登板

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