【巨人】田口、8勝&防御率2・09!G左腕で2冠獲得なら69年ぶり快挙へ

2017年7月11日6時0分  スポーツ報知
  • 7回、長野の放った打球がスタンドに入ると、ベンチ前で派手なガッツポーズを見せた田口(カメラ・中島 傑)
  • 中尾碩志

 ◆巨人3―2ヤクルト(10日・東京ドーム)

 巨人が逆転で勝ち、3カード連続で初戦を取った。先発・田口は8回2失点でリーグトップに並ぶ8勝目で、防御率と合わせて2冠に返り咲いた。巨人左腕でこの2部門でタイトル獲得となれば69年ぶりだ。打線は6回に村田、亀井の連続適時打で追いつくと、7回に長野が2戦連発となる決勝の7号ソロ。9回はカミネロがしのぎ17セーブ目を挙げ、チームは前半戦最後の9連戦の勝ち越しを決めた。

 お立ち台に上がった田口の表情は穏やかだった。今季6度目のヒーローインタビューで「勝つ気持ちで挑みました。勝てて良かったです」と心地よく汗を拭った。8回5安打2失点。4連勝でリーグトップタイ8勝目を挙げ、防御率と合わせて投手2冠に躍り出た。

 味方を信じて腕を振った。4回1死二塁、山田に2ランを浴び先制を許した。思わず顔をしかめたが、心は折れなかった。この2失点で粘り通し、7回の長野の決勝弾を見届けるとベンチ前でガッツポーズが飛び出した。8回2死一塁の危機も3球で中飛に仕留め、勝利を呼び寄せた。

 今季2度目の中5日に「そこは関係ない」と言い切った。だが、昨季は6試合で1勝3敗。今季も6月3日のオリックス戦(東京D)で5回5失点と苦戦した。以前は自身の次回登板を指折り数え、「中5日かなぁ…」とこぼす時もあったが、頼もしさを増した今は違う。エース級の証しとも言える勝負どころの中5日で結果を出した。

 不安を払拭した。前回登板後の休み明けとなった7日、中5日と短い登板間隔にもかかわらず、怒とうの走り込みを敢行した。気温30度を超える炎天下、最寄り駅から山の上にあるG球場につながる坂道を約1時間、死にものぐるいで走り込んだ。地獄のメニューを消化すると、座った跡は汗で水浸しに。30分以上、言葉を発することができなかった。疲労の心配より、成長への欲が上回った。「チームの勝利のためなら、何でもする」と、がむしゃらにつかんだ白星だった。

 シーズン終了まで勝利数と防御率トップを維持して2冠に輝けば、巨人では99年上原(20勝、防御率2・09)以来、18年ぶり。左腕に限れば、48年中尾(27勝、同1・84)しかおらず、実に69年ぶりの快挙となる。「こういう成績をしっかり続けられるようコンディション、練習を継続して、年間通して成績を収められるように」と後半戦を見据えた。

 田口の力投で前半戦ラスト9連戦は、2試合を残し勝ち越しを決めた。頼もしさを増す背番号90を、由伸監督も「本当に安定した投球を続けてくれている」とたたえた。菅野、マイコラスに並ぶ3本柱としてチームを支える左腕は「自分の力じゃない。助けてもらっていい結果につながってくれてるんで良かったです」と周囲に感謝し、スタンドに手を振った。今後は初の球宴出場を経て、後半戦へ。進化を続ける21歳が、逆襲の機運を高めていく。(玉寄 穂波)

 ◆中尾碩志(なかお・ひろし)とは 巨人の左腕で最多勝、最優秀防御率の2冠に輝けば、戦前、戦後の大エース・中尾碩志以来。中尾は39年に京都商(現京都学園高)の先輩・沢村栄治を慕って、巨人入団。速球とカーブを武器に、40、41年に2年連続26勝。48年には27勝を挙げて最多勝、防御率1位、沢村賞に輝いた。57年に現役引退。通算209勝127敗。通算の投球回3057と与四球1474は球団最多記録。引退後もコーチ、2軍監督、スカウト部長などで巨人を支えた。77年に58歳で死去。98年殿堂入り。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
ニュース 順位表スコア速報
矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook 矢口亨のG-Photobook
今日のスポーツ報知(東京版)