【巨人】坂本勇&阿部にバント指令 球団56年ぶり3&4番犠打で今季初5点差追いついた

2017年9月13日5時30分  スポーツ報知
  • 8回無死一塁、坂本勇が送りバントを成功させた(カメラ・堺 恒志)
  • 12回無死一、二塁、阿部は投前に送りバントを成功させる

 ◆阪神5―5巨人=延長12回=(12日・甲子園)

 巨人が、田口の乱調で2回までに5点のリードを許しながら、なんとか引き分けに持ち込んだ。3回、長野のソロで追撃開始。1点を追う9回に橋本到の左前打が失策を誘って追い付いた。延長回では得点は奪えなかったものの、カミネロ、マシソンがともに2回を投げ無失点に抑えた。巨人では56年ぶりに3、4番打者が送りバントを決めるなど、由伸監督も執念の采配を見せた。

 勝ち切れなかった悔しさが、にじみ出ていた。4時間24分に及んだ死闘。あらゆる策を駆使して攻撃しただけに、由伸監督は「展開的にはよく粘ったというか、何とかここまで持ってきたと言っていいのかな」とナインをたたえつつ、「ただねえ…、あともう一歩、取り切れなかったというのもある」と強調した。

 阪神戦2年越し7連勝中の田口が、2回までにまさかの5失点。これを4回までに1点差に詰めた。9回無死一、二塁で代打・橋本到が左前にポトリと落ちる安打。この時、左翼の福留が三塁へ悪送球し同点とした。なおも無死二、三塁も宇佐見、陽岱鋼、寺内で無得点。相手のミスで一気に勝ち越せない“乗り切れなさ”が尾を引いた。

 「全部勝つつもりでやっていかないといけない」。指揮官は「勝負の週」と位置づけ、主軸の坂本勇や阿部らには場面によってはバントのサインを出すことを告げた。言わば短期決戦仕様のタクト。8回無死一塁、勇人が昨年6月15日楽天戦(東京D)以来の犠打を決めた。延長12回無死一、二塁では、阿部にもバントを指令した。指揮官と慎之助の間には「頭にあったよ」(阿部)という“あうんの呼吸”があり、昨年6月7日西武戦(西武プリ)以来のバント成功。ただ、1死二、三塁から村田の二飛は誤算だった。由伸監督は「当然、常にとは思ってないけど、とにかく1点取れば、という場面ではそういうのもあって当然と思っている」と先の戦いも見据えた。

 5点ビハインドを追いついたのは今季初めて。延長回はカミネロとマシソンが失点を許さなかった。粘りはあったものの、課題が出たゲームとも言える。指揮官は「当然、負けるよりははるかによく粘ったと思うけど、取れる場面があったのでね」と繰り返した。3位・DeNAは広島に勝ち、ゲーム差は0・5に広がったが、引き分けたことで13日に3位を狙える位置にとどまった。「とにかく目の前の試合を全力で勝つこと」が大事になってくる。

 今、何とかチームの力になろうと、不振の坂本勇は、必死な毎日を送っている。練習ではコーチが付きっきり。長尺バットを振っては腰の回転で振る基本動作を確認している。阿部も、グリップの太いバットで打ち込み、体の内側からバットを出すよう矯正中だ。それぞれが主軸としての責任を感じ、チームを引っ張ろうとしている。「戦いはここからだから」と慎之助。経験豊富な選手が多いからこそ、最後の詰め方は熟知している。(水井 基博)

 ◆記録室

 巨人は5点差を追い付いたものの、勝ち越し点が奪えず、引き分けに終わった。

 今季の巨人は、4月13日の広島戦で4点差一時逆転。7月23日のDeNA戦に4点差同点まで迫ったが、4点差以上の逆転勝ちはなし。巨人は15年8月30日の中日戦で5点差を逆転したが、15年は4点差以上の逆転が、その1度。昨年、今年は4点差以上の逆転勝利がない。

 5点差逆転勝利にあと一歩だったが、セ5チームに対し、巨人が5点差以上の逆転勝ちをしたのは、中日を15年に、DeNAを14年に、ヤクルトを08年(いずれも5点差)に、広島を07年(6点差)にひっくり返しているが、阪神戦に限っては、90年4月21日に6点差を逆転したのが最後。このカードでは、大逆転勝利から遠ざかっている。

 この日は、3、4番が犠打を記録。61年4月26日の広島戦で、初回に4番・長嶋茂雄、8回に3番・国松彰が記録して以来の3、4番の犠打だったが、得点には結びつかなかった。(福山 智紀)

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