【巨人】吉川光、強い精神力で移籍初勝利 本格メンタルトレ効果「落ち着いて投げられた」

2017年9月14日6時0分  スポーツ報知
  • 移籍後初勝利を挙げた巨人・吉川
  • 夕焼け空の下、満員の甲子園球場で6回無失点の好投を見せた吉川光(カメラ・中島 傑)

 ◆阪神2―7巨人(13日・甲子園)

 ピンチを迎えるたびに心を整えた。吉川光は鍛え抜いた精神力で粘った。7―0の6回2死一、二塁。代打・梅野を内角低めの直球で見逃し三振。初回からゼロを並べてこの回で降板した。「野手の方があれだけ点を取ってくれた。落ち着いて投げられました」。毎回の8安打を浴び、得点圏に5度走者を背負うも無失点。移籍後10試合目で待望の初勝利を手に入れた。

 上半身のコンディション不良で7月1日に登録抹消されて以来、2か月ぶりの昇格。甲子園での先発は、鳥谷への顔面死球で危険球退場となった5月24日以来だった。あの翌日、鳥谷に直接謝罪。「気にしなくていいよ」との返答に救われたという。この日は強気の内角攻めで1四球と制球も安定。「ストライクゾーンでしっかり勝負しようと。小林もしっかりリードしてくれた」と広陵高の1学年後輩の捕手にも感謝した。

 日本ハムから移籍した今季は開幕ローテ入りも、思うような結果を残せず苦しんだ。近年は四球から突然、崩れるなど精神面の弱さが課題と自覚。14勝でMVPを獲得した12年の輝きを取り戻すため「ガチなやつをやって心を鍛えます」と本格的なメンタルトレーニングの導入を決意した。

 サッカー日本代表など、数々のトップアスリートの心理面を指導した実績を持つ、福島大学教授の教材を大量購入。講義をCDで聴き、紙にメモする作業を毎日自宅で繰り返した。「いろいろありますが特に勉強になったのは『今できることをやることが大事。やれること以上のことはできない』という言葉。膨大な資料でした」。おかげで趣味の読書をする時間がなくなったが、どんな状況でも動じない強い心を身に着けた。

 背伸びしないと決め、やることは明確になった。ファームのコーチから「常に150キロは出ない。球速じゃないぞ」と指摘され、スピードを追い求めるのをやめた。力感なく腕を振る練習を徹底。余計な力みは消えた。この日は最速146キロ。140キロ前後でも打者を押し込む威力があった。

 菅野、マイコラス、田口に次ぐ投手が課題だった先発投手陣で、畠に続き吉川光の台頭は大きい。「この時期に初勝利で申し訳ないです。この1勝で終わらず最後までチームに貢献したい」と巻き返しを誓った。(片岡 優帆)

▽17年5月24日の阪神戦(甲子園、3〇1) 4月13日の広島戦(東京D)以来となる1軍登板となった吉川光は4回までパーフェクト投球も、直後にアクシデントが起こった。両軍無得点の5回1死三塁で、抜けた直球が鳥谷の顔面を直撃し、危険球退場。5回途中1安打の好投だったが、移籍後初勝利はお預けとなっていた。

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