【巨人】チーム再建のヒントは3軍にある!盗塁数、昨季131から231に急増

2017年10月10日14時0分  スポーツ報知
  • 3軍で30盗塁を決めた6年目外野手・高橋洸
  • 3軍でチーム最多の43盗塁をマークした松原は22歳の育成ドラフト5位ルーキーだ

 巨人3軍が3日の日本製紙石巻戦(石巻)で今季全日程を終了した。社会人や独立リーグ相手に年間108試合を戦い、チーム盗塁数が昨年の「131」から「231」へと飛躍的に向上。今回の「まるごと巨人」は「盗塁数激増の理由」を特集。川相昌弘3軍監督(53)と、円谷英俊内野守備走塁コーチ(33)のある取り組みがあった。(取材、構成・長井 毅)

 3軍の今季成績でずばぬけた数字があった。108試合で231盗塁。昨季の131盗塁(108試合)から飛躍的に伸びた背景には、走塁への意識改革があった。

 川相監督、「昨年、監督をやり始めた時から『一つでも先の塁へ』ということを言ってきた。足が速い選手がたくさん盗塁を決めてるんだけど、そうでない選手も先の塁を目指すように。そうしないと点が入らないわけだから。その意識づけの一環として盗塁をさせてきたことがよかった」

 円谷コーチ、「昨季は1試合平均の盗塁が1・21個。今季は1試合で2・14個。普通に考えたらあり得ないような数字です。ここまで成績が残せた理由は、選手たちが走塁に関して興味を持つようになったことが大きかった。『こういう条件になったら走れるんじゃないか』とか『このカウントからなら変化球が来る』といった理解が浸透していった」

 今季の3軍は基本的には試合終盤までは「隙があればいつでも行っていい」というグリーンライトを採用。ケースに応じてではあるが「盗塁」のサインも積極的に出した。失敗を恐れず、積極的にスタートを切らせるチーム方針のもと、選手たちの意識が変わってきたという。

 育成1年目の松原がチーム最多の43盗塁、高橋洸が30盗塁と抜けているが、2ケタ盗塁が7人。決して足が速くない捕手の松崎も12個成功させるなど、意外性のある選手も積極的な走塁が目立った。

 川相監督、「走るイメージがない選手といっても、塁に出たらみんな走者にならないといけない。逆に走るイメージがない人の方がノーマークになってチャンスが多い。そういう選手がノーマークなのに走らないとか、走ろうという姿勢を見せないというのは相手にプレッシャーを与えられない。走るか、走らないかではなく、相手にプレッシャーを与えられれば攻撃にも役立つし、相手のミスを誘うことにつながる。警戒してくれたら相手から勝手に崩れてくれたりするので」

 最初からこの結果が予想できたわけではなかった。円谷コーチは「リードの取り方から教えました。もしかしたら、プロ野球選手だけど知らないんじゃないかと思って、常識を疑うところから始まった」と明かす。その上で一人一人に合った「細かい歩幅や、スタートを切るための根拠の作り方」を伝えた。

 さらに、「どうやったら思い切りスタートが切れるのか。足が速くなくても先の塁を狙えるのか。直球と変化球とでボールが捕手のミットに収まるまでに0・1秒違う。距離に換算すると80センチ。その0・1秒を作る努力をしよう」と若手選手に呼びかけた。基本から入ったことで結果的に「何となくのリード」から、細部までこだわった「プロのリード」に変わってきたという。

 今季1軍は143試合で56盗塁。セ・リーグ1位の広島(112盗塁)の半分だった。円谷コーチは「1軍でこの数字を出すのは難しいとは思いますが、今の巨人に一番必要なことだと思って取り組んできた。これでもか!というくらい走らせてきた。川相監督もそれを良しとしてくれた。そこが大きかったと思います」と言葉に力を込めた。

 3年連続V逸、11年ぶりBクラスからの巻き返しへ、チーム再建のヒントは3軍にあるのかもしれない。

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