長嶋終身名誉監督、殿堂入り松井氏に「次代の日本を背負える4番打者を育ててほしい」

スポーツ報知
16年の巨人・宮崎キャンプで松井秀喜氏(右)と談笑する長嶋茂雄終身名誉監督

 今年の野球殿堂入り表彰者が15日、都内の野球殿堂博物館で発表され、プレーヤー表彰で巨人、ヤンキースなどで日米通算507本塁打の松井秀喜氏(43)が選出された。最年少での野球殿堂入りとなった松井氏に、恩師である長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(81)=報知新聞社客員=がお祝いメッセージを寄せた。メッセージ全文は下記の通り。

 松井君の野球殿堂入りを、かつての仲間の一人としてとてもうれしく思います。

 松井君を1992年のドラフトでクジを引き当てた時、強い縁といいますか、運命のようなものを感じました。当時の日記に「日本を代表する4番打者に育てることが自分に課せられた使命だ」と記したことを思い出します。

 入団間もない頃から私が監督を退任する日まで、東京ドームで、あるいは遠征先の宿舎で、来る日も来る日も素振りを繰り返しました。私の前で、何千、何万、何十万とスイングしたのでしょうが、松井君は一振りたりとも手を抜きませんでした。

 単調で面白みに欠ける練習でも気持ちを込めて練習を続けた先に、2000年の日本シリーズ、2009年ワールドシリーズのMVPがあったのだと思います。そしてこのたび、輝かしい球歴に野球殿堂が加わりました。

 松井君には、いつの日か指導者としてその手で次代の日本を背負える4番打者を育ててほしいと願っています。それが今の私にとって、大きな夢の一つです。

 2018年1月15日

 読売巨人軍終身名誉監督 長嶋茂雄

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