【巨人】ベイ東に2戦連続白星献上…新人から4安打、0点

スポーツ報知
8回1死一、二塁、坂本勇が見逃しの三振に倒れる(カメラ・矢口 亨)

◆DeNA5―0巨人(19日・横浜)

 巨人は打線が散発4安打と沈黙し、今季2度目の完封負け。借金は再び5となった。12日の初対決でプロ初勝利を献上したDeNAのドラフト1位左腕・東(あずま)を攻略するためスタメンに右打者を7人並べたが、返り討ちに遭った。相手の先発がサウスポーの場合、これで5戦全敗。20日の阪神戦(甲子園)にはエース・菅野が先発。嫌な流れを断ち切りたい。

 頼みの綱も、あっさりと切れた。8回2死一、二塁。由伸監督は代打に阿部を送り、一振りに全てを託した。「簡単なことじゃないけど、でも走者もいたし、一発を期待して」。指揮官の願いも届かずパットンの前に遊ゴロに倒れると、左翼席のG党にため息の輪が広がった。

 DeNAのドラ1左腕・東に8回途中無失点投球を許したのが全てだった。140キロ台後半の真っすぐと、チェンジアップの緩急にてこずり、わずか4安打で今季2度目の0封負け。12日の初対戦でプロ初勝利を献上した相手にリベンジするはずが、中6日で返り討ちに遭った。由伸監督も「前回も対戦してるわけだから、点を取れなかったというのはちょっと考えなくちゃいけない」と指摘。巨人戦初登板から2戦連続で新人に白星を献上したのは、13年のヤクルト・小川以来5年ぶりの屈辱となった。

 当然、東対策は立てていた。前回対戦での反省から、球威もあり、直球と同じ腕の振りから来るチェンジアップを警戒。追い込まれる前に、各選手が球種を絞って打つ指示が出されていた。だが、前回は6回途中まで4四球と荒れ気味だった制球が、この日はまとまっていたこともあり、テンポ良く追い込まれ、チェンジアップ、スライダーをコースよく決められた。小関打撃コーチは「今日は(制球が)暴れていなかった。捕まえきれずに相手にカウントを与えてしまった」と悔いた。前回対戦は大竹が初回に5失点、この日も吉川光が同じく初回に3失点と、新人左腕に大胆に攻めやすい展開にしてしまっている点も、沈黙の遠因と言えるだろう。

 これで今季、相手の先発が左腕の試合は5戦全敗というジンクスもできてしまった。東とは2度の対戦で、計12回2/3で得点はマギーの3ランのみ。この日は吉川尚、吉川光以外はスタメンに右打者を7人並べたものの、三塁すら踏めずに終わり、天敵になりつつある。手遅れになる前に、早めに手を打たなければならない。

(西村 茂展)

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