【巨人】坂本、首位打者!ケタ違い打線で6年ぶり8連勝

スポーツ報知
5回1死二、三塁、この試合4安打目の坂本勇の打球は、三塁手・荒木(手前)の脇を抜けて2点適時二塁打となる(カメラ・森田 俊弥)

◆巨人11―1ヤクルト(30日・東京ドーム)

 巨人が球団タイ記録となる月間6度目の2ケタ得点で6年ぶりの8連勝。2位に浮上した。16安打を放ち2試合連続11点の猛攻。坂本勇が4打数4安打の爆発で打率トップに、小林は先制打を含む2安打4打点と打ちまくった。1日からはゲーム差を2に縮めた首位・広島との3連戦(マツダ)。打率2割9分1厘のセ界最強打線で一気に首位を狙う。

 体勢は崩されても、打球は自然とヒットゾーンへ飛んだ。試合を決定付ける一打に、坂本勇は自然と笑みを浮かべた。7点リードの5回1死二、三塁。左腕・中沢の外角スライダーをバットの先で捉え、この日4安打目となる左翼線への2点二塁打を放った。「みんながつないでつくってくれたチャンスで打つことができて良かった」。直後に代走が送られお役ご免となったが、今季2度目の4安打と大爆発。前日の3位から、中日・アルモンテ、チームメートの小林を抜き、3割6分9厘で打率トップへ一気に浮上した。

 この回はゲレーロの5号ソロを手始めに打線がつながり、打者12人で7得点を奪う猛攻。10年7月18日の横浜戦(横浜)、19日のヤクルト戦(東京D)以来の2戦連続1イニング6得点以上を奪うと、5回までに17年8月1、2日のヤクルト戦(静岡、神宮)以来の2戦連続2ケタ得点。月間6度の2ケタ得点、リーグトップの打率2割9分1厘の打線をけん引する背番号6は「打線は水物なので、いい状態を少しでも維持していけたら」と前を向いた。

 勇人は初回に中前安打、3回には右中間二塁打、4回にも中前安打で、球団では篠塚和典に並ぶ、球団6位タイの通算126回目の猛打賞を記録した。12日のDeNA戦(東京D)から1番で起用する由伸監督も「十分というか、素晴らしいと思う。チャンスメイクだったり、勝負強さもある。1番でチームを引っ張ってくれている」とたたえた。

 昨季の経験が主将4年目の根底にはある。球団ワースト13連敗、11年ぶりのBクラスとなる4位と、主将3年目のシーズンは何もかも思い通りにならなかった。ただ、シーズンが終わると、その悔しさが思考の変化を生んだ。「初めての経験だったけど、シーズンを過ごしていればそういうこともあるんだと。今年はそうした『危機感』を常に持ちながらプレーしたい」。1月の自主トレでは吉川尚、辻よりも多くの練習量をこなし、今季に向けて体を仕上げてきた。その効果もあり、開幕から25試合で無安打は5試合だけ。それでも「まだ100打席(118打席)くらいしか立っていないし、順位も今は関係ない」。まだまだ満足することなく、チームを優勝へ導くために安打を積み重ねていく。

 チームは前カードで3連敗を喫したヤクルトを相手に3連勝で6年ぶりの8連勝。首位・広島に2ゲーム差の2位に浮上した。試合後には1日からの広島3連戦(マツダ)に向けて移動。「強いチームですけど、いい流れできている。(カード)頭がすごく大事」と勇人。セ界最強打線のリードオフマンが首位攻防戦でも打ちまくり、一気に首位浮上を狙う。(後藤 亮太)

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