【巨人】阿部、「気持ち良かった」ダメ押し3ランで225人斬り 最多ローズまであと3人

スポーツ報知
たくさんのファンとタッチする阿部(カメラ・堺 恒志)

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人8―5西武(9日・東京ドーム)

 雪辱の思いを込めた放物線だった。勝利を決定づける一撃を繰り出し、阿部は「気持ち良かったです」と少しだけ余韻に浸った。1点差に迫られて迎えた8回、右越え4号3ラン。「3回の打席でゲッツーを打って失敗していたんでね」。最高の形で取り返し、坂本勇との2イニング連続3ランで食い下がる西武を振り切った。

 初顔合わせはお手のもの。本塁打を放った投手はこの日で実に225人目となった。右横手の平井との初対戦で適応力の高さを実証した。無死一、三塁。「最低でも外野フライ」と好球を待ちつつ、厳しい内角スライダーはファウルでしのいだ。7球目、甘く入った直球をジャストミート。「初めての投手だったけど、うまく対応できた」と打席の中で徐々にアジャストした。

 奪本塁打ランキングは現在、歴代3位。2位の金本(226)に迫り、最多228人斬りのタフィー・ローズを射程圏に捉えた。阿部は“最も多くの投手に一発を見舞った男”になるまで残り「3」。この日は破壊力でパ首位チームを上回り、「西武打線もすごいけど、打って勝たないと」と充実感を口にした。

 2打席連続適時打で4番の仕事を果たした岡本、逆転弾で主将の存在感を示した坂本勇に続き、最後は大黒柱がチームを鼓舞する一撃を放ち、豪快に勝利をつかみ取った。由伸監督も「相手の攻撃力は分かっている。1点でも多く(欲しい)という中で3点は大きかった」とトドメの一発に拍手をおくった。「これより下はない。あとは上がるだけ。いい意味で開き直っていけばいい」。強い巨人を誰よりも求める阿部は、強い口調で最下位からの逆襲を宣言した。(宮脇 央介)

巨人

×