【巨人】陽、菅野に大感謝のV打&2ラン!…リハビリでくじけそうな時、励ましてくれた

スポーツ報知
右越え2ランを放ち天を指さして生還する陽(カメラ・中島 傑)

◆日本生命セ・パ交流戦 ロッテ0―5巨人(15日・ZOZOマリン)

 緩い変化球を呼び込むと、陽は鋭くバットを振り抜いた。快音を残した打球はグングン伸び、右翼席へ飛び込んだ。「体勢を崩されずに、コンパクトにスイングできました」。1点リードの3回1死一塁。外へ逃げていく涌井のカーブを、反対方向へかっ飛ばした。7日の楽天戦(東京D)以来となる2号2ラン。菅野のデキからすれば、試合を決定づけるには十分な一撃だった。

 突破口をこじ開けたのも岱鋼だった。初回1死二塁から外角のカットボールを引っ張り、左前へ適時打。これが先制V打となった。「初回のチャンスで点を取ることができてよかったです。(福岡からの)移動ゲームで勝てたのは大きい。よかったです」。昨季は涌井との対戦はなかったが、日本ハム時代の2016年には7打数4安打と攻略した。相性の良さは変わっていなかった。

 FAで移籍してきた昨季はキャンプ中に下半身のコンディション不良に見舞われ、戦列復帰は6月までずれ込んだ。「今年の目標はけがをしないこと。体をしっかりつくって一年間戦い切る」。そうリベンジを期し、万全のコンディションで臨んだ今季だったが、開幕2カード目、4月3日の中日戦(ナゴヤD)で死球を受けて左手甲を骨折。長期離脱を強いられた。精神的にもどん底に突き落とされたが、そこを救ってくれたのが菅野だった。

 G球場でのリハビリ中には、投手練習で球場を訪れていた菅野が、ことあるごとに声をかけてくれた。「ダイさんが戻ってきたら、もっとすごい打線になりますよ」―。チームの力になれていないことに気持ちが折れそうになっていたが、気遣いが身に染みた。菅野VS涌井のエース対決。バットを握る陽の両手に、力が入らないはずがなかった。(尾形 圭亮)

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