【巨人】坂本、“セ界史上最強遊撃手”へ10年連続10発決める

スポーツ報知
打撃練習中に笑顔を見せる坂本勇(カメラ・矢口 亨)

 セ・パのリーグ戦は22日から再開する。巨人の坂本勇人内野手(29)は21日、“セ界史上最強遊撃手”の称号をつかむことを誓った。今季ここまで9本塁打。入団3年目の09年から10年連続の2ケタ本塁打に王手をかけている。あと1本でセ・リーグの遊撃手では歴代最多となる10度目の2ケタ本塁打に到達。主将は再開初戦の22日、ヤクルト戦(東京D)での達成へ意気込んだ。

 1球1球、打撃フォームを確認するように、坂本勇はボールを打ち返した。東京Dで行われた全体練習。リーグ戦再開の相手は、交流戦最高勝率と勢いに乗る強敵・ヤクルトだ。調整を終えると、あと1本に迫った、セの遊撃手では最多10度目の2ケタ本塁打到達への思いを口にした。

 「ホームランはチームにとっても大きいですし、試合の流れを変えることもできる。いい場面で打つことができたらいいですね」

 セ界で過去9度の2ケタ本塁打をマークした阪神・藤田平、中日・宇野勝、ヤクルト・池山隆寛、広島・野村謙二郎ら歴代名ショートの先輩たちを超える1本を、チームの白星につなげることを誓った。

 今季は主に1番で起用され、ここまでリーグトップの打率3割3分7厘、リーグ2位の46打点。「走者がいなければチャンスメイク、いたらしっかりかえせるようにやるだけ」という言葉通りの活躍を見せている。

 さらに本塁打も岡本、ゲレーロに続くチーム3位の9本塁打をマーク。9日の西武戦(東京D)では1点ビハインドの7回に逆転3ラン、14日のソフトバンク戦(ヤフオクD)では同点に追いつかれた直後の6回に勝ち越しソロを放ち、ドラフト1位・鍬原のプロ初勝利を呼び込むなど、勝負どころでの一発が光る。

 今季1号はレギュラー定着後2番目に遅い、開幕から出場22戦目の4月25日の中日戦(前橋)に生まれたが、その後はコンスタントにアーチを描いている。吉村打撃総合コーチも「入団した当時は線が細かったけど、年数を重ねるごとに体も大きく、強くなっていった。そういう姿勢が数字につながっていると思う」と全幅の信頼を寄せている。

 チームは現在30勝33敗1分けで、首位・広島とは4・5ゲーム差だ。まずは球宴までの残り18試合が4年ぶりのリーグ制覇に向けて、重要になる。「オールスターまでの残りの試合は大事な戦いになる。後半戦に入ってから、いい形で優勝争いができるように、1試合1試合しっかり戦っていきたい」と背番号6。“セ界最強遊撃手”の称号にふさわしい豪快な一発を放ち、チームを勝利に導く。(後藤 亮太)

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