【巨人】菅野、粘投8勝!要所で生きた進化したストレート…小林「さすが」

スポーツ報知
ヤクルト戦に先発し、6回2失点で8勝目を挙げた菅野(カメラ・中島 傑)

◆巨人8―5ヤクルト(22日・東京ドーム)

 自分のストレートを信じた。6―2の6回2死一、三塁。菅野は代打・荒木を外角151キロで見逃し三振に打ち取った。この日125球目。序盤から球数が増えてこの回で降板も、エースの責任感を胸に粘った。

 「自分の中ではよく2点で収まったなと。もうちょっとできたと思います」

 初回1死満塁をしのぎ、その裏の味方の先制攻撃につなげた。2回2死二塁では山田哲を外角151キロで見逃し三振。6回7安打2失点と踏ん張った。捕手の小林は「ヤクルト打線に粘られた。智之は悔しい投球だったと思いますが、ああいう状況でも試合をつくるのはさすがだと思いました」とねぎらった。150キロ以上を27球計測。勝負どころで球威抜群の速球が生きた。

 今季、菅野はストレートの空振り率が約10%(本紙調べ)。長いイニングを投げる先発投手で、直球が10球に1球空振りは、極めて異例の高さだ。それでも「もっといけると思います」とさらなる進化を求める。

 「数値を見ても(ストレートの)ホップ量が(昨年より)上がっています。今年はシンカー(オフから取り組んだ新球で現在は封印)を投げたことによって(腕を縦に振る意識が高まり)リリースポイントが上がったこともあると思います」

 ホップ量とは高性能弾道測定器・トラックマンで測定できる数十項目ある数値の一つ。物理的には上から投げた球は重力で落ちていくが、ある一定の基準値からどれぐらい強い球がいっているかを示すものだ。菅野は回転軸などとともに参考にし、日々の練習に役立てる。探求心は尽きない。

 これで8勝目。次回は中5日で28日の広島戦(マツダ)の可能性がある。

 「これからもこういう試合があるかもしれないですが、今日の経験を生かして粘って、勝ちをつけてもらえる投球をしたいです」

 チーム一丸でつかんだ白星。仲間に感謝した。(片岡 優帆)

巨人

×