【巨人】マギー、はい上がった4の4!助っ人の意地で初回V打

スポーツ報知
1回1死二塁、マギー(右)が中前に先制適時打を放つ(投手は山田大=カメラ・橋口 真)

◆巨人8―5ヤクルト(22日・東京ドーム)

 たまった思いを爆発させた。マギーは初回からフルパワーで挑んだ。1死二塁、外角低めの直球をとらえ、中前にはじき返した。二塁走者の坂本勇が一気にホームへ生還。先制点を奪い取った。「チームが勝つために力になれてよかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 苦しい戦いだった。打撃が不調に陥り、6月8日の西武戦(東京D)を最後にスタメンを外れることになった。「どんな形でもチームに貢献する」。代打でも自分が試合に出る時には準備は怠らなかった。だが、快音を響かせることはできなかった。

 交流戦を終え試合期間が空くなか、助っ人外国人では異例のファームでの試合に出場。21日のイースタン・ロッテ戦(G球場)に「5番・三塁」で先発し、若手選手と共に汗を流した。3打数無安打だったが「自分のタイミングを取ることができた」とうなずいていた。

 同時に支えとなったのは楽天時代に指導を受けた現在の巨人2軍打撃コーチ・田代氏からの「考えすぎずシンプルに」という言葉だった。試合前練習でも積極的に意見を聞きに行きバットを振り続けた。「田代コーチの指導は前向きで、自分に自信を取り戻させてくれるような声かけをしてもらった。1軍でも継続してやっていきたい」

 9試合ぶりのスタメン出場。堂々と胸を張り、暴れまくった。3点リードの3回は先頭でフェンス直撃の右中間二塁打で出塁し、長野の左中間二塁打でホームに生還。4回1死では中前打、7回の先頭でも再び中前打を放ち4打数4安打1打点。5月30日の日本ハム戦(東京D)以来、今季2度目となる4安打の固め打ちに「ファームでの試合は確実に今日につながっている」と手応えを感じていた。

 若手選手の活躍が目立つが、マギーの力はチームには必要不可欠。「野球をしているうちは何が起こるか分からない。この感触を忘れずにこれからも維持していきたい」。がむしゃらに35歳の助っ人が突き進む。(玉寄 穂波)

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