【巨人】山口俊、菅野に並ぶ両リーグトップの5完投「やっと勝てた」

スポーツ報知
完投で6勝目を挙げ、ナインとハイタッチをする山口俊(中)(カメラ・佐々木 清勝)

◆巨人7―1ヤクルト(23日・東京ドーム)

 試合後のお立ち台で、G党の歓声が山口俊を包んだ。今季5度目の東京Dでの登板で初勝利。負けを1つ上回る6勝目に「やっと勝てたので良かったなと思います。初回から点を取ってもらい、楽に投げさせてもらった」と笑みがこぼれた。

 初回からストライク先行で攻めた。直球を軸に落差のあるフォークでリズムをつくり、交流戦勝率1位と勢いに乗るヤクルト打線を翻弄。7回にバレンティンにソロを許したが、「無駄な失点は極力抑えたい」とその後2死二、三塁では代打・荒木をフォークで三直と危機を脱した。6安打8奪三振1失点で、菅野に並ぶ両リーグトップの5完投だ。

 完投を強く意識しているからこその行動だった。5日の楽天戦(東京D)で8回途中降板。ベンチに戻ると一度も座らず、後を託した池田に声援を送り続けた。これは、横浜時代の三浦大輔氏の教えだ。

 「自分が出した走者を残して降板したので、次の投手に敬意を示して座らずにそういう姿勢を見せないといけない。そういうことを教わって今はそれが自然とできている」

 9回まで投げ切れなければ、自然とリリーフに負担がかかる。敬意を示すと同時に、あらためて負担を減らしたい思いを強め、この日、実行した。

 リーグ戦再開と同時に先発ローテを組み替え、菅野に次いでつかんだ連勝。「絶対的なエースは目標にもなるし、自分自身も食らいついたらな、という気持ちで野球ができてます」と後輩からも刺激を受ける。

 由伸監督も「しっかり1試合投げ切ってくれた」と称賛した。中5日なら球宴まであと3試合投げられるが「僕自身、完投にこだわりを持ってやっている。負けの数を減らして貯金を1勝でも多くできるように頑張っていきます」と、エンジン全開で突き進む。(玉寄 穂波)

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