【巨人】今村、対左打率12球団トップのヤクルトに奮闘…光ったシュート攻め

スポーツ報知
7回途中3失点の好投を見せた今村(カメラ・川口 浩)

◆巨人2―3ヤクルト(24日・東京ドーム)

 内角をえぐった。今村は左腕を思い切り振った。2回無死。6月の打率3割7分5厘と好調の川端に、初球から3球連続142キロのシュートを投じた。バットコントロールの良い左の好打者を見逃し、空振りで追い込むと、最後は窮屈そうなスイングで詰まらせて投ゴロ。「しっかり内角を攻めないと抑えられないので」と6回まで無失点で粘り、小川と投手戦を演じた。

 ヤクルトは、対左投手のチーム打率が試合前の時点で12球団1位の3割4厘。左腕に相性の良い打線に真っ向勝負を挑んだ。「左打者の内角はほぼ全部シュートです」。4回の青木は初球で内角を突いて踏み込ませず、外角スライダーで二ゴロ。右打者に対しても、シュートと球速がほぼ同じ140キロ台中盤の直球でグイグイ膝元を攻めた。

 0―0の7回1死満塁で交代。沢村が西浦に3点二塁打を浴び、今村の失点が「3」で黒星がついた。それでも1四球と制球は安定し、7安打は全て単打。斎藤投手総合コーチは「直球は良いし、左にも内角を攻めていた」と評価した。

 今年は右脇腹肉離れの影響でキャンプ3軍。そこで杉内から「直球が100%ならスライダーは120%の力で腕を振れ」と極意を伝授され、シュートと合わせた投球の幅が広がった。今月6日の楽天戦(東京D)で2年ぶりの白星を挙げ、今回は中10日で3度目の先発。調整期間のブルペンで内角いっぱいを徹底的に練習した成果を発揮した。

 チーム事情で一度登録を抹消されて2軍調整となる見込みだが、力強い投球で確かな成長を示した。(片岡 優帆)

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