【巨人】“松坂2世”高田萌生、29日先発デビューへ

スポーツ報知
29日の中日戦でプロ初登板初先発するプランが浮上した2年目右腕の高田

 巨人の2年目右腕、高田萌生(たかた・ほうせい)投手(20)が、29日の中日戦(東京D)でプロ初登板初先発するプランが23日、急浮上した。岡山・創志学園高では松坂大輔(現中日)のフォームを参考にし、最速154キロの「松坂2世」として甲子園でも注目された。2軍で結果を残し続け、チャンスをつかんだ。広島に3タテを食らったチームは自力優勝の可能性が消滅したが、新戦力がチームに明るい光を差し込む。

 新戦力右腕が満を持してデビューする。22日の広島戦(マツダ)に先発した今村が出場選手登録を抹消された。24日のヤクルト戦(倉敷)から6連戦があるため、先発が1人足りなくなる。首脳陣は代役を慎重に協議し、2軍で好調の高田が最有力候補に挙がった。

 岡山・創志学園高出身。身長178センチと大柄ではないが、150キロ超の威力ある直球とキレのある変化球を投げる。1年目の昨季は3軍で経験を積み、1年間けがなく投げきれる体を作り上げた。

 今年は2軍の先発ローテ入り。イースタン14試合で5勝2敗。防御率はリーグ3位の3・14で、47奪三振。3完投、2完封はともにリーグトップだ。無四球試合も2試合あり、制球力も向上しつつある。前回登板した21日のイースタン・日本ハム戦(G球場)では7回5安打1失点と好投。12日のフレッシュ球宴(弘前)でも1回をオール直球でわずか5球で終える圧巻の投球を披露した。

 高校時代は、憧れの松坂大輔のフォームを参考にし、最速154キロの「松坂2世」として16年春夏の甲子園で注目された。プロに入っても憧れは変わらず、ファームの名古屋遠征中だった5月30日、松坂が登板した中日・オリックス戦(ナゴヤD)を生観戦。「今まで映像で見ていた憧れの人が目の前にいた。キャッチボールから目が離せなかった」と刺激を受けた。

 1軍は24日に倉敷でヤクルト戦が行われる。右腕の地元・岡山は広島とともに西日本豪雨で大きな被害を受けた。高田の1軍デビューは地元への“吉報”となるはずだ。

 デビュー戦は、29日の中日戦(東京D)が濃厚だ。巨人の今のローテは菅野、山口俊の2本柱、復活した内海、ヤングマン、メルセデスがいる。由伸監督は以前から「(ファームで)しっかり結果を残した選手が1軍でも結果を残すとチームとして大きい。みんな続いてほしい」と若手の台頭を望んできた。チームは22日に自力優勝の可能性は消滅したが、反撃と戦力アップを目指して、フレッシュな力を投入する。

 ◆高田 萌生(たかた・ほうせい)1998年7月4日、岡山・新見市生まれ。20歳。小3からソフトボールを始め、高知・明徳義塾中では軟式野球で3年春に四国大会4強。創志学園高3年の春夏に甲子園出場。16年ドラフト5位で巨人入団。名前の萌生は「芽ばえる」という願いを込めてつけられたという。178センチ、75キロ。右投右打。年俸540万円。

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