【巨人】岡本、男の31号!村田から無言のエール…最年少3割30本100打点へあと6

スポーツ報知
4回2死、31号ソロを放ちジャビット人形をスタンドに投げ入れる岡本(カメラ・中島 傑)

◆巨人2―4ヤクルト(13日・東京ドーム)

 両手に確かな感触を残した打球は、右中間席中段へ飛んでいった。両チーム無得点の4回2死。岡本はカウント1―1から星の146キロ直球を仕留め、先制の31号ソロを放った。3戦ぶりの一発に「アウトコース寄りのボールを押し込むように、しっかりと打ち返すことができたと思います」。高卒4年目でのシーズン31号は、球団では10年の坂本勇以来となった。

 2位・ヤクルトとの今カードでは、試合前まで2試合連続無安打と沈黙し、チームも1敗1分け。それだけに「前の2試合で(ヒットを)打てていなかったので、何とか1本打ちたいと思っていました」。主砲の一発に、スタンドはオレンジタオルが揺れ、どよめきがしばらく収まらなかった。

 “無言のエール”が、岡本の背中を押し続けている。巨人を昨季限りで自由契約となり、BC栃木でプレーしていた男・村田が9日、現役引退を表明。栃木・小山で行われたラストゲームには阿部、坂本勇ら多くの先輩ととともに、岡本の名前も刻まれた巨大なフラワーボードが飾られ、感謝の思いを表現していた。

 今季から背番号25を継承した時には「2ケタ本塁打打たないとしばくぞ!」とゲキを送られたが、引退翌日に村田から届いたメッセージには、花を贈ってくれた感謝のみがつづられていたという。これには岡本も「30本打ったことは何も言われなかったです。冷たいですよね」と冗談交じりに振り返った。ただ、それも“和真ならまだまだやれる―”という無言のメッセージのはず。想像以上のスピードで進化を続ける22歳を、これからも温かく見守ってくれているはずだ。

 これで94打点とし、史上最年少での3割30本100打点にまた一歩前進した。9回には1死一塁から中前安打でチャンスメイクしたが、チームは1分けを挟んで連敗を喫した。試合後は「しっかり勝てるように頑張っていきます」と語った岡本。次こそ、勝利へつながるアーチを描く。(後藤 亮太)

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