【巨人】原監督、采配解禁「考える野球」ついに総集編に突入

スポーツ報知
ゲームノックをチェックする原監督(カメラ・橋口 真)

 原監督は秋季キャンプ4度目となる13日の紅白戦から「考える野球」の総集編に突入すると12日、明かした。今キャンプでは自主性を重んじ、状況に応じた個々の意志力を見てきたが、ここからは応用力が問われる時間に。首脳陣がサインを出した上で、いかに意志を持って動けるかを試していく。

 「あしたはこっちサイドからの指示攻撃になる。本来のゲームということかな」と指揮官は説明した。11日の紅白戦では全7イニングで常に「1対0」で勝っていると想定させた。相手打者の能力や傾向を自分たちで考えて守備隊形を取り、また、攻撃した。だが、13日は、「きちんと指示をする。でも(自分たちの)意図がある上で動けるようだと、なお伝わりやすくなる」と期待。“やらされる野球”からの成長を見る。

 同時に、原監督にとっては戦力を見定める時間にもなる。2月の春季キャンプには坂本勇や阿部ら主力組が入ってくるため、今の宮崎メンバーは絞られる。指揮官も「それはそうだよね」とうなずき、「このチームで来年戦おうかという感じでいくのもいいけどね」と主力組を2軍スタートさせるくらいの台頭を待つ構えでいるようだ。

 結果を示すだけではなく、意志力を持って動ける選手が何人いるのか―。この日の午前中は、ランナー付きのゲームノックを行い、スコアボードに点数も付けて、より実戦に近づけた。紅白に分けての9イニングで、三塁コーチャーを務めた元木守備打撃コーチの「もっと声出せ~!」などの的確なゲキも響いた。

 常に緊迫感を作ることで暇する選手など一人もいない。指揮官は「少し一つのボールで一体感が出てきたような気がするね。動きも指示も声も、最初に比べたらすごく上がったと思う。鬼軍曹がいるから」とも評価した。あとは、成果を出すだけだ。(水井 基博)

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