【巨人】今村、内海直伝・カットボールで「2ケタ勝利」左のエース継承だ

スポーツ報知
西武へ移籍した内海(右)と合同自主トレを行った今村(カメラ・後藤 亮太)

 昨季、自己最多の6勝を挙げた巨人の今村信貴投手(24)が14日、鹿児島・奄美大島でFAの人的補償で西武に移籍した内海、高卒3年目左腕・大江と共に行っている自主トレを公開し、内海直伝の新球・カットボールを初披露した。

 右打者の内角へ食い込むような軌道を描いたボールを何度も投げ込んだ。「スピードのあるスライダーを投げたかったので」と、今村は自主トレ初日に内海からカットボールの握りを教わった。この日は立ち投げで31球中10球投じ「今はすごくいい感覚で投げられている。そこは吸収出来ているかな」。本塁ベースの後ろで見守った“本家”も「ナイスボール」「完璧」と拍手を送るほど、仕上がりは良好。これまでの直球、スライダー、カーブ、シュート、フォークに新球が加われば、昨季、対左打者の被打率2割6分7厘に比べ、2割7分4厘と打ち込まれた、右打者を封じられる。

 昨年の同時期は右脇腹肉離れの影響で満足に自主トレをこなせなかったが、今季は尊敬する先輩と同じ時間を共有することで意識の変化も生まれている。走り込みは例年の倍以上こなし、宿舎にいる時も隣部屋の内海を度々訪問。質問をぶつけてはその助言をメモに取る生活を送っている。内海も「今年は(今村は)やると思います。球を見ていてもすごいし、去年1年経験した自信というか雰囲気も出てきた」と期待を寄せた。

 今季の目標に8年目左腕は「2ケタ勝利」を掲げる。「本当に結果でしか恩返しは出来ないので、(結果を残して)恩返ししたい。あとは内海さんと対戦したいです。その時は僕が勝ちたい」。先輩の置き土産を自分のものにし、長年にわたって内海が背負ってきた左のエースの座を今村が継承する。(後藤 亮太)

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