青木功会長&副会長就任・石川遼が“A・Iタッグ”、土曜日プロアマ戦を検討へ

スポーツ報知
日本ゴルフツアー機構の定時社員総会後、握手を交わした青木功会長、石川遼副会長

 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は19日、都内のホテルで定時社員総会を開き、国内男子ツアー通算51勝の青木功会長(75)の続投や日本ゴルフツアー選手会長の石川遼(26)=カシオ=の副会長就任などを決めた。

 新たに同じく選手会副会長の深堀圭一郎(49)=フォーラムエンジニアリング=、同・薗田峻輔(28)=フリー=らが理事に就いた。一方、前期に副会長だった大西久光氏(81)、橋爪健康氏(70)の2人は理事となった。

 国内男子ツアーの人気復活へ、2人の新旧名選手が強力タッグを組んだ。青木会長と史上最年少での副会長となった石川は、報道陣の前で、笑顔で固い握手を交わして記念撮影におさまった。社員総会後2人は早速、約1時間にわたってお互いの考えをぶつけ合った。

 「孫みたいな年齢の遼と一緒にやることで新風が吹くんじゃないかな、と思います。良い報告をして、良いゴルフ界を見せたい」と青木会長は笑った。石川も「お話を聞いたら、青木会長とほとんど同じ方向を向いている。ゴルフファンのため、トーナメントを支えて下さっている皆さんのため、次世代の人たちのため。3つの要素を大事にして施策を考えていきたい」とマイクを手にうなずいた。

 青木会長は「発展に努める」を2期目の公約に掲げた。「ゴルフ界をもうちょっと明るくしていきたい。20年東京五輪もあるので、見ていて楽しい選手、スポンサーに評価してもらえる選手を育てていきたい。ゴルフ界を改革していきたい」などと所信表明した。

 数字的な目標については「視聴率、試合数とかを含めて遼と一緒にやることで多少なりとも増えることを期待したい。夏から秋にかけて少しは結果が出て欲しいなと思います」と語った。

 石川は1つの具体的な新施策として「土曜日プロアマ戦の実施」を各大会主催者と話し合っていることを明かした。現在、国内男子ツアーでは原則、毎週火曜日か水曜日に行われているが、土曜日なら主催者のゲストがより参加しやすい。主に参加する予選落ちした選手にとっても一定の収入が得られ、名前を売るメリットもある。JGTOによれば、10年ほど前には日本ゴルフツアー選手権などで、土曜日プロアマ戦を開催していた例もあるという。

 石川は選手会長となった1月以降、直接出向いたり、電話などで自ら各大会主催者のニーズなどをヒアリングしたという。「ほとんどの大会で、プロアマ戦への主催者の需要が大きい。中国やアメリカなど海外では土曜日プロアマが増えている。大会によっては、主催者の契約する女子選手が参加してもいいと思う。コースは大会コースの近隣で開催したり。スポンサーさんによっては、プロアマよりもジュニアレッスン会を開催したいという方もいらっしゃいました」と新施策を思い立った経緯を説明した。

 この新施策には青木会長も「すごくいいんじゃないか」と既に同意している。4月の選手会総会で承認されれば、今季後半戦からテスト導入する見込み。「選手の協力を得て、質の高い土曜日プロアマにしていきたい。若い選手には、ゴルフが仕事という意識をしっかりと持って欲しいんです」と石川は力を込める。男子ツアー活性化に向けて“A・Iタッグ”が、土曜日プロアマから第一歩を踏み出す。

ゴルフ

×