遼“ミラクルパーセーブ”で単独首位キープ 2位に4打差

スポーツ報知
第2打は9番グリーンを見下ろす山すその植木の根元からティーグラウンド方向に放つ石川遼

◆男子プロゴルフツアー 東建ホームメイトカップ第2日(13日、三重・東建多度CC名古屋)

 通算14勝の選手会長・石川遼(26)=カシオ=が5バーディー、2ボギーの68で回り、通算11アンダーで2日連続で単独首位をキープした。ショットが荒れる中でも小技がさえ、9番では第1打を大きく右に曲げるピンチも“ミラクルパーセーブ”でしのいだ。同2勝で7アンダー2位の時松隆光(24)=筑紫ケ丘GC=らに4打差をつけた。

 6年ぶり国内復帰の選手会長が“自作自演”のパーセーブでギャラリーを沸かせた。9番、石川のドライバーショットは大きく右に曲がり、傾斜を伝って木の植え込みで止まった。急坂を上り、ボールを確認すると「枯れ葉があって、打てそうだったのが幸運だった」と、後方に下げるプランを選択。第3打をグリーンに運び、最後はピン奥8メートルからパーパットを沈め、大歓声にガッツポーズで応じた。

 この日は最大瞬間風速13・7メートル。突風で仕切り直す場面が何度も見られた。昨秋から取り組むスイング改造の影響もあり、ショットはバラバラ。4番は第1打を池に入れながらもパーでしのいだ。「内容はまだまだ。ショットは乱れたが、パッティングでしのいだ。(12番まで)ノーボギーが不思議なくらい」。第2Rでフェアウェーキープ率50%、パーオン率44・44%の中、平均パット数1・5217は2日間の全体1位。15番は8メートルのバーディーパットを決め、再び拳を握った。

 新選手会長として臨む国内開幕戦。「成績を残して、心配している人を安心させたい」と話していた通り、ベストスコアに1打差に迫る68を出し、2位と4打差に広げた。決勝Rはさらに悪天候が予想されるが「守りに入るのは最終日最後の数ホールで(セーフティー)リードの時だけ」と攻めの姿勢を貫く。

 優勝すれば、中嶋常幸(28歳333日)が持つ最年少での通算15勝達成を更新。選手会長としての国内開幕戦Vは01年の片山晋呉、08年の宮本勝昌に次ぐ3人目(99年の日本ゴルフツアー機構発足後)だ。過去、初日と2日目で首位の試合は3戦2勝。「残り36ホール、最高のパフォーマンスを出したい」。男子ツアーの人気回復へ、これ以上の起爆剤はない。(岩原 正幸)

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