石川遼、2日連続の最終ホールで痛恨ダボ「打ち続けて勝てたら、本物かな」

スポーツ報知
6番、バーディーパットを沈め、ギャラリーの歓声に応える石川遼

◆男子プロゴルフツアー中日クラウンズ第2日(27日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 曇天の下、日本男子5人目の米ツアー初優勝からの凱旋(がいせん)出場の小平智(28)=Admiral=、石川遼選手会長(26)=カシオ=、昨年大会覇者・宮里優作(37)=フリー=の最注目組の3人がホールアウトした。この日も、最多のギャラリーと報道陣を引き連れて歩いた。

 21位で出た石川は8バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの65をマーク。通算6アンダーの暫定5位に浮上した。前半から好パットを連発してリーダーボードを駆け上がった。1番で1・5メートル、3番で7メートル、5番で3・5メートルを沈めて伸ばした。

 ところが、435ヤードの最終18番パー4で2日連続の“落とし穴”が待っていた。「フェアウェー左端狙いで」とドライバーでの第1打を前日と同じ左のフェアウェーバンカーへ。元々、縦長だったバンカーが今年から2つに分けられ、約2メートルの深さに改造された。グリーンを狙って、バンカーのあごに当てて4オン2パットのダブルボギーとした第1ラウンドとは違い、第2打はフェアウェーへのレイアップを選択した。しかし、続く残り120ヤードからの第3打が「ダフって。大きなミス」とショートして、グリーン左手前のバンカーへ。「第2打が、ウェッジのフェースを開いて全英オープンのポットバンカーみたいな打ち方をしないといけなくて。腰を落として足を広げて打ったら、第3打も同じような打ち方をしてしまって」と説明。4オン2パットで2日連続の痛恨のダボを喫し、悔しそうな表情をしつつも「18番でダボを打ち続けて勝てたら、本物かなと思います」とジョークで報道陣を笑わせた。

 21位スタートの小平は6バーディー、1ボギーの65で回り、通算6アンダーの暫定5位へ順位を上げた。世界最高峰の米ツアーを制した高精度のショットでギャラリーを熱くした。「ショットはだいぶよくなってきましたね」と1番と10番は3メートル、7番は5メートル、12番は2メートルへつけてバーディーで大歓声を浴びた。とはいえ9番、18番では1・5メートルのバーディーパットを外し「もったいない。思ったところには打てているので、グリーンが読めてないですね」と残念がった。実は前夜、一緒に食事をしたツアー通算19勝の谷口徹(50)、香妻陣一朗(23)の3人がいずれも通算6アンダーでホールアウト。「若手の陣も、ベテランの谷口さんも頑張って居るので負けられない。明日、同じ組で回る可能性ありますよね? 明日は突き放したいですね」と笑い飛ばしていた。

 13位で出た宮里は3バーディー、1ボギーの68で回り、4アンダーの暫定12位となっている。モロッコでの欧州ツアーから開幕2日前に帰国し、時差ぼけは完全には抜けていないが「イメージ通りの球が出足してる」と得意のショットは復調。1番は1メートル、2番は4メートルにつけてバーディーを奪った。地元・名古屋市在住で家族も応援に駆けつけており「あとはパット待ちという感じですね。上からは速いが下から重かったり。もうちょっといきたかったですね。もう1回、この3人で回りたかった」と目尻を下げた。

ゴルフ

×