すべてが極上!スバル・インプレッサに乗ってみた

2017年1月31日6時0分  スポーツ報知
  • ヨットハーバーをバックにスバル・インプレッサの横でポーズを決める今関記者

 クルマに関わる情報をお伝えする新企画「くるまにあ」がスタート。第1弾は、今関達巳記者が2016―17年の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたスバル・インプレッサに試乗した。ハイレベルな走行性能に加え、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システム「アイサイト」に代表される群を抜いた安全性、そして200万円を切るリーズナブルな価格も高く評価された。東京・お台場でインプレッサの極上の味を堪能した。

 結論から言う。納得である。高い安全性を追求しながらストレスを感じない走りを提供してくれたインプレッサ。受賞にふさわしいクルマといえる。フロントドアを閉めると、外の世界を遠ざけて嫌なことを忘れさせてくれる空間が待っていた。新型プラットフォームを採用したことで、視界も運転席も広く感じられる。計器類や操作系のデザインには遊びがない。オーソドックスなレイアウトはスバルの頑固さを感じる。

 立ち上がりで気になったのがハンドルの重さ。ブレーキを離すとグッと前に出て、ハンドルの重さが両手にズシリと響く。この重さについては後から答えが見つかった。加速はスムーズ。スッとアクセルを踏んでクルマが伸びる。アクセルとスピードが直結している感じで、渋滞時の進路変更なども滑らかだった。

 スバルといえば堅い走りのイメージがあったが、インプレッサは柔らかさが特徴。凹凸の路面も反動が少なく、切れ味はないがカーブではタイヤがしっかり路面を捉えている感触を受けた。柔らかい走りは軽さを連想させるが、ハンドルの重さが柔らかい走りに重厚感を与えていた。お台場の直線でアクセル、カーブでブレーキをテスト。平均点をはるかに上回る走りだった。

 安全性については文句なしだろう。「アイサイト」はステレオカメラによって前方を監視。白線やガードレール、歩行者や自転車などを認識、状況によってVDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール=横滑りなどの不安定な制御を抑えるシステム)、エンジン、トランスミッション、ハンドル、メーター、ステアリングなどを適切に制御する。

 運転席前方のマルチインフォメーションディスプレイは、車線のはみ出しなどを知らせてくれる。前方に路肩駐車のクルマがいてハンドルを右に切った時も作動する。念入りなチェック態勢は安全に対するスバルの意気込みでもある。後部に設置されたセンサーはサイドミラーのランプに連動し、運転席からは見えにくい後方左右から接近してくるクルマを教えてくれる。

 全体的なフォルムはこれといった特徴はない。ちょっと古めかしいフォルムはスバルの良き伝統か。ハイレベルな走り、究極の安全性、さすがカー・オブ・ザ・イヤーといえる。(今関達巳)

 ◆歩行者保護エアバッグ インプレッサは、国内メーカーとして初めて歩行者保護エアバッグを標準装備した。バンパー内部のセンサーが歩行者との衝突を検知、フロントガラス下部の硬いパーツを覆うようにエアバッグが広がる。これにより歩行者の頭部への衝撃を緩和する。インプレッサは運転席、助手席のほか、運転席の膝元やサイドなどに7つのエアバッグを装備している。

 ◆日本カー・オブ・ザ・イヤー 国内で市販される乗用車の中から年間を通して最も優れたクルマを選考する賞。1980年にスタートし、前年11月1日から当年10月31日までの1年間で発表、発売された乗用車が対象となる。各媒体に推薦された自動車評論家ら60人(今年は59人)の選考委員の投票によって決定する。ちなみに第1回はファミリア(マツダ)が受賞した。

 【選考過程】
 最初にノミネート車を選考。1次選考会で「10ベストカー」を発表した後、富士スピードウェイでの走行会を経て審査が行われた。59人の選考委員がそれぞれ25点の持ち点で投票。最も多くの得点を獲得したクルマが選ばれる。投票は必ず最上位のクルマ1台に10点を入れ、残り15点を4台のクルマに振り分けることが義務づけられている。

 開票直後はインプレッサとプリウス(トヨタ)の一騎打ちムード。しかし、インプレッサがリードを広げ、最終的には2位のプリウスに51点の差をつけた。スバルは2003年のレガシィ以来の受賞となった。

 富士重工業商品企画部プロジェクトマネージャーの阿部一博さんは「単なる一モデルのフルモデルチェンジではなく、スバル自体のフルモデルチェンジとして開発してきた。これでスバルのクルマ作りを全社一丸となって加速している」と語っていた。

 ◆今関達巳(いまぜき・たつみ)61歳。F1取材で15か国を訪れるなどモータースポーツ取材歴30年を誇る。

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