フォルクスワーゲン、ゴルフ・コネクト試乗記…骨太の走りとつながった先進の機能

2017年2月28日10時0分  スポーツ報知
  • ゴルフ・コネクトは最新のネットワーク環境にも対応し、基本の走りも骨太で満足度100%(カメラ・堺 恒志)
  • 大洗マリンタワーで記念撮影

 根強い人気を誇るフォルクスワーゲンが送り出すゴルフの特別仕様車「TSIハイライン・コネクト」を試乗した。ドライバーと“つながるクルマ”を実現するためコネクティビティー(相互接続性)機能を強化。本場・欧州で鍛えられた骨太の走りを常磐道で体感したが、基本となる走行性能は満足度100%だった。

 東京・御殿山のフォルクスワーゲン・ジャパン本社で、マーケティング本部の後藤孝也さんが教えてくれた。「ゴルフ本来の特徴は高速安定性と静寂性の確かさです」。ならば試してみようと常磐道を茨城・大洗まで走った。

 全体的なフォルムは伝統のワイド&ローで、一目でゴルフとわかる。「なにも変わっていない」ではなく「なにも変わらない」という頑固さが好きだ。少し硬めのシートに体を沈めると気持ちが落ち着く。シートとハンドル周り、手を伸ばした先に配置されたコックピットが一体となって与える安らぎでもある。同時に「これなら長時間、ドライブしても大丈夫だろう」と思わせてくれる。

 戸惑いもあった。地下駐車場から車道に出た時、方向指示器を右に出そうとして右レバーを操作したら突然ワイパーが動き出した。輸入車は基本的に方向指示器のレバーが左に付いていることを忘れていた。

 近くのインターから首都高を抜けて常磐道に。勝負はここからだ。ハンドルはどちらかというと重い部類に入るだろう。低速の走りも硬めの印象。両手でしっかりとハンドルを握らないと持っていかれそうな感じだが、それほど気にはならない。加速はスムーズ。アクセルを踏み込んだ時、車体が沈み込むような感じがした。この低い走りが高速性能を演出しているのだろう。アクセルを踏み込むと、あっという間に時速100キロに達した。クルマが安定しているので、こんなにスピードが出ているとは思わなかった。常磐道の難所、横風が吹き抜ける利根川もなんの問題もなくクリア。本場・欧州の、そしてドイツのアウトバーンで鍛え抜かれた伝統が、骨太な走りを演出してくれた。

 安全性も抜かりはない。あらかじめ設定したスピードを上限に自動で加減速を行い、一定の車間距離を保つアダプティブクルーズコントロール(ACC)はドライバーの疲労を低減させる。リアバンパーに内蔵されたレーダーセンサーにより、側面及び後方車両との車間距離と車速を測定。ドライバーの死角になる後方側面に車両を感知した場合、ドライバーが方向指示器を操作するとドアミラーに内蔵された警告灯が点滅して注意を促すブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)などが付いている。

 疲労も感じることなく無事に大洗に到着。高級感ある走りを満喫した常磐道だった。

 「ゴルフ・コネクト」のキャッチコピーでもある“つながるクルマ”を実現しているのが、フォルクスワーゲンの誇る「Car―Net」でもある。

 専門的に表現するなら、テレマティクス(ナビゲーションシステムと携帯電話の連動)機能「ガイド&インフォーム」を追加した純正インフォテイメントシステム(情報と娯楽の提供)「ディスカバープロ」を標準装備していて、コネクティビティーが強化されているとのことだ。

 「ガイド&インフォーム」とは、ディスカバープロにスマートフォンなどの通信機器を介して専用サーバーと通信し、オンラインVICS交通情報を受信してルートの精度を高めたり、グーグルでオンライン検索ができるシステム。

 ナビゲーションシステムが持つ通常の地図検索に加え、グーグル・アースの地図を表示したり、グーグル・ストリート・ビューを使って事前に目的地周辺の情報を映像で確認することもできる。また、駐車場の空き情報やガソリンスタンドの場所、価格などもタイムリーに入手することができる。今回は大洗周辺で「おいしいランチ」と検索したり、コーヒーショップもリストアップしたりしてくれた。さらに、駐車場に行ってみたら満車だったということも回避することができた。

 フォルクスワーゲンはドイツのヴォルフスブルクに本社がある。傘下の企業にはアウディ、ランボルギーニ、ベントレー、セアトなどを置いている。設立は1937年。社名はドイツ語で「国民の車」を意味している。45年にはその後の看板車種となる「ビートル」を発売。世界的な大ヒットとなった。

 「ビートル」が低迷を続け、その後継車種となったのが「ゴルフ」だった。74年に発売を開始し、76年には生産開始から31か月目に100万台をラインオフ(商品として完成すること)した。イタリア人のジョルジェット・ジウジアーロの手がけたデザインは、コンパクトで余裕のある室内空間を実現した。

 「ゴルフ」は現在まで累計生産台数3000万台を超えている。7代目である現行の「ゴルフ」は2013年6月に発売開始され、13~14年には外国車として初めて「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得している。

 「ゴルフ・コネクト」には9個のエアバッグが標準装備されている=写真〈3〉=。音響センサーの導入によって衝撃に対する反応時間を短縮。運転席、助手席の「フロントエアバッグ」、前席と後席の「サイドエアバッグ」、サイドウィンドー全体を覆う「カーテンエアバッグ」に加え、運転席には「ニーエアバッグ」を採用して安全性を高めている。

 運転席の「マルチファンクションインジケーター」のディスプレイには平均燃費、走行距離、運転時間などが表示される=写真〈4〉=。さらにフロント上部のカメラにより走行中の車線をモニタリング。車線の逸脱を検知するとステアリング修正を行いドライバーに警告する。「マルチ―」には走行車線マーキングを表示、ドライバーの操作を援助する。

 ◆今関 達巳(いまぜき・たつみ)61歳。F1取材で15か国を訪れるなどモータースポーツ取材歴30年を誇る。

 

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