【京都金杯】ブラックムーン初タイトル!武豊騎手32年連続JRA重賞制覇

スポーツ報知
鋭く差し切ったブラックムーン(手前)

◆第56回京都金杯・G3(1月6日・芝1600メートル、京都競馬場、良)

 第56回京都金杯・G3は6日、京都競馬場の芝1600メートルで争われ、4番人気のブラックムーンが直線で外から差し切って重賞初制覇。騎乗していた武豊騎手(48)は昨年のエアスピネルに続く連覇で、デビュー年から32年連続のJRA重賞制覇を決めた。

 今年も、武豊だ。初コンビのブラックムーンを完璧にリードして、18年の西の開幕重賞を奪取。タクトを託した西浦調教師が、うなった。「仕掛けるタイミングが絶妙で、しびれた。うまい! やはり日本の第一人者だよ」

 スタート後、最後方で落ち着かせた。メインまでの芝3鞍で、連対馬6頭の4角位置取りは3番手以内の“先行天国”。それでも「末脚のいい馬。最大限に生かしたかった」と鞍上が持ち味を絞り出した。3コーナーの下り坂の頂上から勢いをつけ、最速の上がりで大外一気に12頭をのみこんだ。

 「決して展開が向いたわけではなく、力でねじ伏せる競馬。切れますね。強い」。名手が、確かな力を認めた。自身は昨年のエアスピネルに続く連覇で、自らが持つデビューからの連続JRA重賞勝利記録を32年に更新。18年最高の発進に、ユタカスマイルがはじけた。

 明け6歳馬の初タイトルに「少しずつ力をつけて、自分の競馬をできるようになった」と西浦調教師。春の大目標に安田記念(6月3日、東京)を見据える。「トップスピードが、ものすごく速い。楽しみ。また『ブラック』の年にしたいですね」。昨年キタサンブラックとのコンビで盛り上げた名手は、コメントも粋。憎らしいほど、絵になる男だ。(宮崎 尚行)

 ◆ブラックムーン 父アドマイヤムーン、母ロイヤルアタック(父ジェネラス)。栗東・西浦勝一厩舎所属の牡6歳。北海道日高町・タバタファームの生産。通算24戦8勝。重賞は初勝利。総収得賞金は1億9576万8000円。馬主はHim Rock Racing。

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