【日経新春杯】ロードヴァンドール、横山典騎手で距離の壁突破だ!

スポーツ報知
最後まで楽な手応えでスムーズに伸びたロードヴァンドール

◆日経新春杯追い切り(11日・栗東トレセン)

 第65回日経新春杯・G2(14日、京都)で、初タイトルを狙うロードヴァンドール。父ダイワメジャーの産駒が結果を出せていない2400メートル戦の重賞への2度目の挑戦は、前走で初コンビを組んだ横山典弘騎手(49)の進言があったからこそ。11日に栗東・CWコースで上々の動きを見せた相棒の現状と将来性を、ベテラン騎手が語った。

 横山典弘騎手とロードヴァンドールは前走の中日新聞杯(3着)が初コンビ。レース後に距離延長を提案した。

 「いいか悪いかは分からないけれど、決めつける必要はないかな、と。先生(昆調教師)は『あまり長い距離は』と言っていたけれど、俺が乗った感じでは、今の距離よりいいと感じた。可能性を持っている馬で、体もまだグニャグニャしているから。『ここがいいよ』という進言ではなく、可能性を求める意味で先生と話をした」

 昨年は9月から12月まで栗東を拠点に活動。昆厩舎の調教をサポートする西谷騎手が落馬負傷したこともあり、同厩舎の調教を中心にこなした。デビュー以来初めて長期にわたる栗東滞在だった。

 「どうしてかって? そこに仕事があるから。『どうして京都で乗るんですか?』と聞いているのと一緒だね。そこに競馬があるから。そこに馬がいるから。栗東は、ゴールドシップの追い切りに乗って(美浦に)帰ってきて、というのを3週間くらいはあるけれど、滞在したのは初めて」

 滞在していた前走時、ロードヴァンドールの追い切りに騎乗した。

 「体が柔らかくて、悪く言えば体幹がまだできていない。普通キャンターやある程度の追い切りではすごく良く感じるんだけど、普段の動きでは、ちょっとそのへんが頼りないというのかな。それでも走っているからすごい。あとは何が必要かといったら、(成長までの)時間とかそういうことだろう。まだ馬は若い」

 今後の飛躍のきっかけをつかむ一戦になるかもしれない。

 「今まで『こういうところを使ったらいいのにな』と思う経験が多々あった。勝負は展開とか状態がかかみ合わなければならないから分からないけれど、進言したからには走らせたい気持ちもある」

 2684勝ジョッキーの思いが結果につながるか。日経新春杯は注目の一戦だ。(石野 静香)

 〈ロードヴァンドール仕上がり抜群〉距離の壁を乗り越えられるだけの仕上がりだ。ロードヴァンドールはCWコースで、しっかり折り合い、最後まで楽な手応えで6ハロン82秒6。ラストは12秒3で、馬場の大外からスムーズに脚を伸ばした。「言うことない。フォーム、バランスなど、一段階(レベルが)上に行ったような感じです」と騎乗した昆助手が絶好の感触を口にした。

 16年の神戸新聞杯(9着)以来の2400メートル戦だが、適性を見込んでの投入だ。「ノリちゃん(横山典)が前走で初めて乗って、『3000メートルでも使おうか』と言ってもらえたほど。父はダイワメジャーだけど、長い距離の方が成功する確率が高いと思う」と昆調教師は父ダイワメジャーの産駒が実績がない舞台での飛躍に期待する。(内尾 篤嗣)

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