【東海S】テイエムジンソクが逃げ切って重賞2勝目 フェブラリーSへ弾み!

スポーツ報知
逃げ切りで重賞2勝目を飾ったテイエムジンソク(左は2着のコスモカナディアン)

◆第35回東海S・G2(21日、中京競馬場・ダート1800メートル、稍重)

 中京競馬場で行われた第35回東海S・G2は、圧倒的な1番人気に推されたテイエムジンソク(古川騎乗)が逃げ切りで重賞2勝目をマーク。優先出走権を獲得したフェブラリーS(2月18日、東京)へ弾みをつけた。

 ライバルは関係ない。古川とテイエムジンソクは自分たちのリズムだけを守っていた。単勝1・3倍と圧倒的な支持を集めながらも、迷わずに選んだのは4戦ぶりとなる逃げの手。「ちょっと力んでいたけど、休み明けだから、と思えるような力の入り方だったです」と古川はハナへ誘導した。

 徐々に呼吸を合わせて、余力十分に迎えた最後の直線。外から詰め寄るコスモカナディアンが一瞬、視界に入ってきても、古川は全く動じない。「止まってる感じはしなかったんで、特に心配はしてませんでした」。厚い信頼を手綱に乗せて追い出すと、力強い加速で反応した。3/4馬身差の危なげない完勝。「強かったですね」とホッとした表情で振り返った。

 G1初挑戦で2着に好走した昨年末のチャンピオンズCと同じ舞台。のちに史上最多のG1・11勝をマークするコパノリッキーの逃げを2番手からの正攻法でねじ伏せた。最後にゴールドドリームに差されはしたが、「自分で勝ちにいっての結果。褒めてやるしかないよね」と木原調教師は評価する。その最多勝馬が引退して、迎えた18年初戦。横綱相撲で重賞2勝目をつかんで、改めて存在感を示した。

 次走は優先出走権を取ったフェブラリーS。コーナーが2つの競馬は初めてだが、「ガンガン行く馬でもないから、気にしないでいいと思う」と木原師は意に介さない。もちろん、愛馬の充実ぶりを感じ取っているからこそで、主戦の古川も同じ心境だ。「とにかく強い馬。ずっと感謝しています。本当に楽しみ」。前哨戦の勝利で弾みをつけた上り馬が、今度こそ頂点まで駆け上がる。(山本 武志)

 ◆テイエムジンソク 父クロフネ、母マイディスカバリー(父フォーティナイナー)。栗東・木原一良厩舎所属の牡6歳。北海道日高町・日高テイエム牧場株式会社の生産。通算25戦9勝。総収得賞金は3億493万円。主な勝ち鞍はみやこS・G3(17年)。馬主は竹園正継氏。

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