94年安田記念、マイルCS優勝のノースフライトが28歳で天国へ 

スポーツ報知
94年安田記念を角田とのコンビで制したノースフライト

 1994年のJRA賞最優秀5歳以上牝馬(当時)に選出されたノースフライト(牝28歳)が22日、余生を過ごしていた北海道浦河町の大北牧場で老衰のため死亡した。

 同馬は栗東・加藤敬二厩舎所属で93年5月の4歳未出走でデビュー(1着)。角田晃一騎手(現調教師)とのコンビで同年の府中牝馬S・G3で重賞初制覇を飾り、翌94年は安田記念とマイルCSとG1を2勝。通算11戦8勝の成績を残して引退した。主な勝ち鞍は93年阪神牝馬特別・G3、94年京都牝馬特別・G3、読売マイラーズC・G2。

 繁殖牝馬として重賞ウィナーは出せなかったが、98年に生んだ3番子のミスキャスト(父サンデーサイレンス)が種牡馬としてビートブラック(12年天皇賞・春)を輩出した。11年の種付けが不受胎となって以降は繁殖から引退し、功労馬として生まれ故郷に戻っていた。現役時代は「フーちゃん」の愛称で親しまれ、牧場にも毎年ファンが会いに来る人気馬だった。

 同牧場の斎藤敏雄代表は「土曜(20日)もいつも通りに昼間は放牧に出ていましたが、夜になって起き上がれなくなり、今朝9時に息を引き取りました。年齢を考えると、天寿を全うしてくれたと思います」と説明。「うちにとっては天からの授かり物といえるくらい、かけがえのない馬でした。冥福を祈りたいと思います」と話した。

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