【中山記念】ヴィブロス、坂路でソフト仕上げ 54秒7も友道調教師「予定通り」

スポーツ報知
軽めでもシャープに脚を伸ばしたヴィブロス

◆中山記念・追い切り(21日・栗東トレセン)

 ドバイ遠征を見据えて第92回中山記念・G2(25日、中山)で始動するヴィブロスが21日、栗東・坂路で追い切られ、前走の教訓を生かしたソフトな仕上げで態勢を整えた。

 わずかに“スパイス”を利かせるだけで十分だった。ヴィブロスの最終追いは栗東・坂路で54秒7―12秒6。ラストは鞍上の軽い仕掛けでシャープに脚を伸ばしたが、決して目立つ時計ではない。しかし、友道調教師は満足そうにうなずいた。「55(秒)ぐらいと言っていた。予定通り。いつものパターンですね」

 前走のエリザベス女王杯は1番人気ながら、道中で折り合いを欠き5着。この敗戦には「理由」があった。それまでレースで手綱を執る騎手が1週前追い切りに騎乗することが多かったが、この時はルメールと調整がつかず。当週の追い切りで感触を確かめてもらったが、52秒0と好時計が出たことが裏目に出た。

 「あれでスイッチが入ってしまったかな。競馬の当日でもかなり前向きさが出て、かかってしまった」とトレーナーは振り返る。今回はその教訓を生かし、乗り慣れた助手でソフトに仕上げた。

 3歳秋から4歳春にかけて秋華賞とドバイ・ターフでG1・2勝を飾ったが、全姉ヴィルシーナは4、5歳でヴィクトリアマイルを連覇。血統に裏打ちされた成長力を、友道師もしっかり感じている。「体高が伸びて落ち着きも出てきた。この1年の実績もあるし、自信を持って出せます」。昨年と同じようにドバイ遠征を見据えた始動戦。異国の地での連覇へ弾みをつけるため、万全の態勢を整えた。(山本 武志)

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