【中山記念】小島太調教師有終Vへ ディサイファ坂路で鋭く反応

スポーツ報知
引退を控えた9歳馬とは思えない反応の良さをみせたディサイファ(右)

◆中山記念・追い切り(21日・美浦トレセン)

 ラストランへ上々の動きを披露した。ディサイファは、テン乗りとなる田中勝を背に美浦・坂路で併せ馬。サンマルデューク(9歳オープン)を4馬身追走し、強めに追われて51秒9―12秒3で併入した。「反応が良かったし元気。馬が若いよね」と、田中勝はレースに向けて好感触をつかんだ。

 キャリア45戦を誇る9歳馬は、小島太調教師とともに今回で引退。「責任重大だよね。何で最後にきて、俺が乗るんだろうね。なんか、変なプレッシャーがあるなあ」と苦笑いを浮かべつつ、本心は感謝しかない。騎乗依頼を受けた際には「最後に『宝物』を俺に乗せてくれるんだから、うれしかった」と素直に心境を明かしていた。

 騎手の大先輩から調教師に立場が変わっても、2人の関係は変わらない。「レースで勝ったって、ほとんど褒められたことがない。勝っても『俺だったらもっと楽に勝ってた』って。褒められたいよね、一回くらい」。最後の最後で回ってきた大仕事に、田中勝は燃えていた。(西山 智昭)

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