【報知杯フィリーズレビュー】アンコールプリュ、心身共に成長!3戦全勝で3歳牝馬クラシック戦線で急浮上だ

スポーツ報知
藤岡康を背に、馬体を併せてから反応良く先着したアンコールプリュ(左)

◆報知杯フィリーズレビュー追い切り(7日・栗東トレセン)

 桜花賞(4月8日、阪神)トライアル、第52回報知杯フィリーズレビュー(3着まで優先出走権)の追い切りが7日、東西トレセンで行われた。アンコールプリュは、栗東・CWコースでの併せ馬で軽やかに加速。レースぶりに自在性がある2戦2勝馬が、ラッキーライラックを中心に回る3歳牝馬クラシック戦線で急浮上するか。

 静かな微調整の中にも、確かな手応えが芽生えていた。アンコールプリュは栗東・CWコースでアドマイヤセレブ(3歳未勝利)を内から3馬身半追走。藤岡康は呼吸を合わせるようにゆっくり馬体を並べ、軽く加速を促した程度だったが、4ハロン52秒6―11秒9で半馬身前に出た。「1週前にしっかり負荷をかけたことで、併せてからの反応がよかったですね」。3週連続で手綱を執った藤岡康は、1週ごとに伝わる上昇度に声を弾ませた。

 全く底を見せていない。初戦は好位から馬群を割るように抜け出し、前走のつわぶき賞は大外から後方一気の末脚で差し切った。全く違う形での連勝に高い資質を示しながらも、まだ成長途上の段階だ。「いつスイッチが入るか分からない面があったけど、随分と精神的な落ち着きが出てきたね」と友道調教師が口にすれば、「以前はキャンターでフラフラしてましたが、体を使えるようになりました」と普段の調教をつける大江助手。3か月の充電期間を経て、心身両面で大きく成長を遂げた。

 まだキャリア2戦。初の内回りコースなど不安な面もあるが、「何とか桜花賞に出したいね」と友道師。藤岡康も「とても楽しみな一戦になると思います」と先まで見据える。実績馬たちが地力を見せつけた先週のチューリップ賞。今週は未知の魅力にあふれた新たなヒロイン候補が、3歳牝馬戦線に名乗りを上げる。(山本 武志)

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