【スプリングS】ステルヴィオ皐月賞想定の走りで重賞初V! ルメール騎手「2000メートルでも大丈夫」

スポーツ報知
ステルヴィオ(手前)がエポカドーロ(左)を鼻差で差し切り、重賞初制覇

◆第67回スプリングS・G2(3月18日、中山競馬場・芝1800メートル、良)

 皐月賞(4月15日、中山)トライアルの第67回スプリングS・G2が18日、中山競馬場で行われ、1番人気に支持された朝日杯FS2着馬ステルヴィオ(ルメール騎乗)が鼻差で差し切り、重賞を初制覇した。2着のエポカドーロ、3着マイネルファンロンまでが優先出走権を獲得した。

 ステルヴィオが外から迫る。先に抜け出したエポカドーロを目標に、ルメールが追い出しを開始した。脚いろは明らかに上回る。ゴール直前の左ステッキでグッとひと伸びし、鼻差で勝利をつかんだ。鞍上は「負けたかと思った」と笑ったが、「最後はいい脚を使ってくれた。瞬発力が強い馬。今日はうれしいです。ごっつぁんです!」。断然人気のタイムフライヤーで5着に敗れた前日(17日)の若葉Sの悔しさを振り切り、お決まりのネタを笑顔で披露した。

 コスモイグナーツが10馬身以上も離して逃げる展開。向こう正面でジワジワ進出し、4コーナーを6番手で回った。これまでより前めで運んだレース運びについて、ルメールは「去年はスタートの後、体に緩さがあり、後ろのポジションになった。でも今年は良さそう。良くなったんだと思います」と成長を実感。木村調教師も「朝日杯FS(2着)はうまく流れに乗れなかったので良かった」とうなずいた。皐月賞では好位で運ぶ王者ダノンプレミアムが最大のライバル。本番を想定した一戦だったのだろう。

 サウジアラビアRC、朝日杯FSはともにその王者の2着。次走は明言しなかったが、“三度目の正直”となる皐月賞ではリベンジがかかる。ロードカナロア産駒として初めて1800メートルの重賞を制し、距離克服の可能性も十分。「2000メートルはもちろん大丈夫。去年も、もっと距離が欲しいと思っていた」と鞍上は自信を見せた。ルメールはタイムフライヤーもおり、本番の鞍上は今週中に決まる予定だが、「乗ることになったらリベンジにチャレンジしたい」と意欲十分。王者を脅かす存在になるだろう。(石野 静香)

 ◆ステルヴィオ 父ロードカナロア、母ラルケット(父ファルブラヴ)。美浦・木村哲也厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算5戦3勝。重賞は初勝利。総収得賞金は1億1969万円。馬主は(有)サンデーレーシング。

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