【古谷剛彦・こちら日高支局です】ホッカイドウ競馬の能検がスタート 新種牡馬ヴィットリオドーロの産駒が一番時計

スポーツ報知

 ホッカイドウ競馬は、4月18日の開幕に向けて、2歳馬による能力検査が15日にスタートした。能検は、門別競馬場800メートルを制限タイム内(4月30日まで57秒0、それ以降は56秒0)でゴールすれば、条件をクリアする。時計だけでなく、ゲート入りやゲート内の駐立など、細かい部分も合否の対象となる。能検初日は、全13Rで72頭が出走し、71頭が合格した。

 この日唯一の50秒台が記録された6Rで、1着イグナシオドーロ(牡2歳、北海道・角川厩舎)が50秒4、2着ラブミージュニア(牡2歳、北海道・角川厩舎)が50秒5の好時計をたたき出した。一番時計をマークしたイグナシオドーロは、この世代が初年度産駒となるヴィットリオドーロを父に持つ。ヴィットリオドーロは、10年セレクト1歳で4000万円(税別)で取引されたメダグリアドーロ産駒。自身は準オープンで止まったが、素質の高さと良血から、15年にアロースタッドで種牡馬入りした。初年度は15頭と種付けし、8頭しか生まれず、1歳世代も9頭しかいない。少数精鋭の中から、能検初日に一番時計をマークする産駒を送り出したことは恐れ入る。

 「まだ遊びながら走っていたので、相当な能力を秘めていると思います」と角川師も期待を寄せる。ヴィットリオドーロの母はプリエミネンスで、浦和記念などダート重賞で8勝を挙げた名牝。ダート種牡馬の人気が高まっている近年、新興勢力として名を上げる可能性が高い。

 また、ラブミージュニアは、09年全日本2歳優駿など交流重賞で5勝し、2度のNAR年度代表馬に輝いたラブミーチャンの2番仔となる。ゴール直後に内ラチに接触し、放馬するアクシデントはあったが、すぐに捕まり、ケガもなかったそうだ。こちらも幼い面を見せながら、非凡なスピードを見せた走りから、デビューが楽しみだ。

 新種牡馬では、サダムパテック産駒のキックザキャリバー(牡2歳、北海道・田中淳厩舎)と、ベルシャザール産駒のアンビグラム(牝2歳、北海道・小野望厩舎)が1着となり、その他レッドスパーダ、ダンカーク、ケープブランコ、グランプリボスの産駒が合格している。

 ホッカイドウ競馬の能検は、開幕前までは毎週木曜に実施され、22日はジャスタウェイ産駒も2Rで受検する。

(競馬ライター)

競馬

×