【皐月賞】回避寸前から一転、タイムフライヤーが6ハロン79秒0の好時計!

スポーツ報知
内田を背に抜群の動きで先着したタイムフライヤー(左)

◆皐月賞追い切り(11日・栗東トレセン)

 G1馬が存在感を示した。タイムフライヤーは内田を背に坂路をキャンターで駆け上がった後、CWコースへ。アンタレスSに出走するユラノト(4歳オープン)と併せ馬を行った。抜群の行きっぷりのまま並んで直線に向くと、残り100メートル付近で再びゴーサイン。内からわずかに前に出てゴールを駆け抜けると、6ハロン79秒0―12秒3の好時計が出た。

 先週は「ラストの反応が甘い」と厳しいジャッジを下した松田調教師だが、この日は「背腰の疲れが取れて走りのバランスが良くなり、いい状態でジョッキーに乗ってもらえた。先週までの守りの調整ではなく、今週は攻めることができた」と胸を張った。

 前走は序盤の不利で後方からの追走。終始外を回らされて差し届かず5着に敗れた。厳しいレース内容に「初めて脚が上がった姿を見た」と松田師。中間も思うように状態が上がらず一時は回避を考えるほどだったが、必死のケアで「超回復の段階を乗り越えられた」と納得の仕上がりに達した。

 96年の開業からG1で14勝を挙げてきたトップトレーナーだが、皐月賞に限っては6戦未勝利。最先着は02年タニノギムレット、07年フサイチホウオーの3着にとどまっている。「逃げてはいけない。厩舎の技術をもってして勝ちたい」。ダービー2勝トレーナーは、自信を持ってホープフルSを制した舞台に送り込む。

(吉村 達)

<内田騎手に聞く すごくいい伸びをした>

 ―CWコースで行った最終追い切りの感触を教えてください。

 「(ラスト)3ハロンくらいから並んでいって、最後にどれだけ伸びるか感触を確かめた。すごくいい伸びをしてくれた。時計も速かったし、最後までしっかり。あれ以上やる必要もないし、いい状態だと思う。スタミナがありそうだなと感じた」

 ―中山の芝2000メートルで注意すべき点はどのあたりでしょうか。

 「中山で勝っているし、ある程度のイメージはつく。うまく馬群をさばいて、4コーナーでいい位置につけられれば。コース経験があるのは自信になる一つの要因。枠はどこになってもマイナスに考えないようにしている」

 ―皐月賞は12年のゴールドシップで制覇。今年のフェブラリーS(ノンコノユメ)に続くG1制覇に向けて意気込みを聞かせてください。

 「ファンの皆さんが『すごかった』と思えるようなレースをしたい」

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