【天皇賞・春】トミケンスラーヴァで平地G1初挑戦、開業4年目の竹内正洋調教師「自然体」

スポーツ報知
トミケンスラーヴァで平地G1初挑戦の竹内調教師

◆第157回天皇賞・春・G1(4月29日・芝3200メートル、京都競馬場)

 開業4年目の竹内正洋調教師(39)=美浦=が、トミケンスラーヴァで平地G1初挑戦を果たす。

 「馬も僕もG1だからといって変わらない。自然体ですね」

 調教の合間を縫ってスタンドに現れたトレーナーは優しく目を細める。中学生の頃は騎手を志していた。その後は調教師の夢をかなえて、いまではG1に管理馬を出走させる立場となった。

 中山のダート1200メートルでデビューしたタイキシャトル産駒が芝の長距離G1に出走するとは夢にも思わなかった。中距離路線で試行錯誤を重ねながら、日々の調教で自ら騎乗するなかで長距離適性を見いだした。

 「中距離でもうワンパンチの競馬が続いた。折り合いに不安がなく乗りやすいのが長所。最大限生かすには距離を延ばすしかないと考えた」

 それと同時に竹内師は厩舎内における8歳馬が担う役割にも気付かされ始めた。

 「サッカーならキャプテンとでも言いますか。タフで、走りも安定しているからペースも乱れない。僕がこの馬に乗ることで、調教全体の統率も取りやすいんです」

 精神的変動も少ないベテランは自らの調整はもちろん、他馬にも好影響を与えていると感謝する。

 39戦目にしてG1初出走を果たす縁の下の力持ち。「秋山騎手を背にいいところを見せてほしい」と竹内師は力を込めた。一歩一歩階段を上がってきた人馬が、いよいよ大舞台のスポットライトを浴びる。(川上 大志)

 ◆竹内 正洋(たけうち・まさひろ)1979年1月11日、千葉県生まれ。39歳。競馬記者の父の影響もあり、少年時代から競馬に関心を持つ。06年4月にJRA競馬学校の厩務員課程に入学。同10月から美浦・国枝栄厩舎で厩務員、矢野照正厩舎(同11月~)と奥村武厩舎(14年3月~)では調教助手を務めた。15年3月に厩舎開業。JRA通算743戦31勝。

競馬

×