【天皇賞・春】伏兵候補チェスナットコートの伸びしろ、名手・蛯名が引き出す!

スポーツ報知
チェスナットコートと春の盾4勝目に挑む蛯名

◆第157回天皇賞・春・G1(29日・芝3200メートル、京都競馬場)

 第157回天皇賞・春・G1(29日、京都)の枠順が26日、確定した。騎手の腕が問われる長距離戦。現役最多8勝を挙げる武豊不在のなか、フェノーメノでの連覇など出場騎手最多3勝を誇る蛯名正義騎手(49)=美浦・フリー=は、チェスナットコートの上昇ぶりを評価。有利と言われる内の2番枠を手にし、期待十分に淀の3200メートルに乗り込む。馬券はきょう27日から一部ウインズで発売される。

 ベテランの腕がさえる大チャンスだ。一発の魅力を秘めるチェスナットコートは、ロスなく立ち回れる2番枠を引き当てた。天皇賞・春で通算3勝を誇る蛯名は「メンバーがさらに強くなるけど、それでどこまでやれるか楽しみ。みんなそうだろうけど、いろいろと考えなくていいぶん、内枠の方が楽」と、イメージ通りの枠順に歓迎ムードだ。

 伏兵候補の“上がり馬”だ。今年に入って2連勝でオープン入りして、初重賞挑戦だった前走の日経賞は7番人気で2着に好走。「ここまで来たというだけでも、馬がグッと良くなっているというのはある。前走は苦しい態勢からでも、もう1回伸びているのは評価できる」。道中は中団で脚をため、直線では外から他馬にかわされかけても、もうひと踏ん張りした内容に成長を感じている。

 コーナー6つを回るスタミナ比べの舞台は、騎手の判断や技量が重要になってくる。それだけに13、14年にフェノーメノで連覇を果たした鞍上は頼もしい。「他の競馬場の長い距離でもそうなんだけど、自分の馬の特性を考えながら、いかに(道中の)負担をかけないかがテーマ」と、ポイントを言い切る。

 それを踏まえた上でカギを握る折り合い面は「全然大丈夫。長い距離に関してはそれが一番。考えること(課題)が、1つでも減るのは楽」と、信頼を寄せている。初距離や斤量など克服すべきテーマは多いが、さらなる伸びしろを名手が引き出すか。(坂本 達洋)

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