【京都新聞杯】荻野琢、ユーキャンスマイルで9年ぶり重賞奪取狙う

スポーツ報知
荻野琢は9年ぶりの重賞Vに意気込みを見せた

◆第66回京都新聞杯・G2(5月5日・芝2200メートル、京都競馬場)

 キャリア12年目を迎えた荻野琢が、ユーキャンスマイルで挑む9年ぶりの重賞タイトル奪取に燃えている。「ユタカ(武豊)さんの騎乗停止で僕になったのですが、乗せていただけるのは本当にありがたいです。チャンスのある馬だと思っています」

 レースでは初騎乗だが、相棒を知り尽くしている自負がある。友道厩舎とは昨夏の北海道滞在で縁があって以来、栗東に戻ってからも頻繁に管理馬の調教に騎乗。5戦2勝のキングカメハメハ産駒にも普段の調教からまたがって特徴を把握済み。鞍上が空席なら、白羽の矢が立つのは自然な成り行きだったのかもしれない。

 「普段から乗っていますが、段階を踏んで徐々に良くなっています。坂路でズドンと切れる感じではなく、一段ずつギアを上げていくようなタイプ。追い切りではそこを確認したけど、折り合いもついてしっかりと反応して、しまいまでいい動きだったと思います」。坂路を54秒1―12秒4で追走併入した2日の最終追い切りを振り返り、手応え十分にうなずく。

 今回が重賞騎乗30回目。伏兵の立場だが、初タイトルは09年1月の日経新春杯で、11番人気のテイエムプリキュアを圧巻の逃げ切りに導いた。結果を出せば、賞金で日本ダービー出走に当確ランプがともるパートナーにとっても重要な一戦。「普段、調教に乗っている強みのようななものを、生かせたらと思っています」。東上最終便のG2で、再びファンを驚かせる激走を演じることができるか。(宮崎 尚行)

 ◆荻野 琢真(おぎの・たくま)1988年7月28日、兵庫県生まれ。29歳。07年に栗東・大久保龍志厩舎から騎手デビュー。12年10月21日付でフリーに所属変更。JRA通算115勝で、重賞は09年日経新春杯(テイエムプリキュア)の1勝。162センチ、50・5キロ、血液型A。

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