【オークス】ルーラーシップ産駒のパイオニアバイオ、府中向きの長い末脚で一発だ

スポーツ報知
パイオニアバイオは母アニメイトバイオの雪辱を果たすか

◆第79回オークス・G1(20日・芝2400メートル、東京競馬場)

 第79回オークス・G1(20日、東京)で4頭が登録しているルーラーシップ産駒は中長距離志向の強いタイプ。各馬の意気込みを聞いた。

 オークス制覇を目指して両親の血が騒ぐ。1勝馬のパイオニアバイオは、前走のフローラS2着で優先出走権を手にした一発の魅力を秘める穴馬だ。長距離向きのルーラーシップ産駒に牧調教師は、「距離が延びるのはいい。血統的に長いところが合うと思います」と、初めての2400メートル戦はプラス材料になるとみている。

 母アニメイトバイオも手がけた牧師にとって、この馬への思い入れは人一倍強い。「(娘も育てられるのは)うれしいことです。頭が高いフォームも脚質も、そっくりですよ」。母は09年阪神JF2着と早い時期から頭角を現して、10年オークスは4角14番手で大外から追い込んで4着。3歳秋もローズS制覇、秋華賞2着と活躍したが、ついにG1にはあと一歩届かなかった。その悔しさを晴らすべく、その勝負根性や才能は娘に受け継がれた。

 初重賞挑戦だった前走のフローラSは、外の15番枠から積極的に好位を取り、4角3番手からゴールまでバテずに脚を伸ばした。13番人気での2着だったが、“母譲り”の長く脚を使える持ち味を発揮して、決してフロックとは言えない内容だった。指揮官も「やはり能力はありそうですね。(馬体は)小さいですけど、バランスのいい馬」と手応えを感じた。

 デビューから初勝利まで8戦を要したが、一度も掲示板を外したことはない。いつも力を発揮できる堅実さは信頼できる。「たぶんどこからでも競馬ができるし、東京なら自在に運べそう」と牧師。両親から受け継いだスタミナやパワーを生かせれば、タフなG1の舞台でも引けは取らない。(坂本 達洋)

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