【こちら日高支局です・古谷剛彦】テスタマッタ産駒が韓国で活躍!2世代目に期待高まる

スポーツ報知

 13日から韓国に来ている。「第21回コリアンダービー」は、エクトンブレードが好位追走から直線入口で先頭に立ち、そのまま後続を突き放した。一冠目の「KRAカップマイル」では、ディバイドウィンドに敗れたものの、直線の攻防で盛り返すシーンがあった。距離が延びるダービーなら…という思いもあっただろうが、乗り替わったダシルバ騎手が、馬の力を信じて積極的なレース運びをしたことが、雪辱を果たした最大の要因と言えるだろう。

 そして、2着にはテスタマッタ産駒のマスクが食い込んだ。テスタマッタは、済州の緑原牧場で繋養されており、初年度産駒からダービー2着馬を送り出した。近年の韓国競馬は、99年ブルーグラスSなど米G1を2勝しているメニフィーが不動のリーディングサイアーであり、エクトンパークも同世代の米G1馬。アメリカで活躍した馬たちが続々と輸入され、レースレベルも年々高まっている。

 テスタマッタは、日本のダートで活躍したが、プルピット産駒で、バリバリのアメリカ血統だ。韓国の競馬にマッチしたことは明らかであり、2世代目の期待も高まる。14日には済州でトレーニングセールが行われたが、8頭が上場予定となっている。原稿の締め切りもあり、結果を書くことができなかったが、フェデラリスト産駒やリミットレスビッド産駒も見られたセールなので、日を改めて書きたいと思う。

 さて、日本もトレーニングセールの季節。11日は船橋競馬場で「千葉サラブレッドセール」が開催された。社台ファーム、千代田牧場、シンボリ牧場、岡田スタッドの良血馬が上場されるとともに、立地条件の良さから購買関係者が年々増え、トレーニングセールの中では高額取引馬が多い。今年も5千万円を超えた馬が2頭出た。

 63頭が上場され、56頭が落札。売却率は88・9%(前年比9・7ポイント増)、売却総額は7億4470万円(金額はすべて税別、前年比1730万円増)と、昨年より上場頭数が9頭減りながら、いずれも前年を上回った。

 最高価格は、カウガールズドントクライ(牡2歳、父ダイワメジャー)の5200万円で、(株)ドリームファームが落札した。同馬は2ハロン23秒5の1番時計をマーク。その動きの良さが、多くの購買関係者の目に止まり、活発な競り合いにつながった。また、1ハロンの1番時計をマーク(10秒7)したドルチェメンテの16(牡2歳、父スウェプトオーヴァーボード)は、5000万円で新谷幸義氏が落札した。こちらは牧場での動きも際立っていた馬で、その評判通りにセール当日の調教供覧でも動いた。「千葉セリのスウェプトに外れなし」という格言もあるが、初戦から注目の1頭だ。(競馬ライター)

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