【日本ダービー展望】2歳王者ダノンプレミアムVS皐月賞馬エポカドーロ

スポーツ報知
日本ダービーの出走予定馬。*騎手は想定

 競馬の祭典、第85回日本ダービー・G1が27日、東京競馬場の芝2400メートルの舞台で行われる。

 2歳時は新馬、サウジジアラビアRC、朝日杯FSを3連勝して最優秀2歳牡馬に輝いたダノンプレミアム(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎=ディープインパクト産駒)。3歳初戦の報知杯弥生賞もワグネリアンを寄せ付けずに楽勝しただけに当然、皐月賞の最右翼候補だったが、中間のザ石で無念の出走取消。今回、変則ローテーションを余儀なくされたが、世代最高の素質馬であることは疑いようがない事実。走りが前向き過ぎる点が2400メートルでどう出るのかがテーマだが、すべての常識を覆す可能性を秘めている超素材であることは間違いない。

 皐月賞馬エポカドーロ(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎=オルフェーヴル産駒)にも当然注目。スプリングS(2着)時よりも、一段スケールアップした末脚での、狙いを定めた勝ちっぷりは、リーディングトップ独走の厩舎力の凄まじさを感じさせた。母方がパワータイプの短距離系だけに、2400メートルを心配する向きもあるが、父は名ステイヤー・メジロマックイーンの血を持つだけに、問題なくこなしておかしくない。

 鮮烈な内容で毎日杯を勝ち上がったブラストワンピース(牡3歳、美浦・大竹正博厩舎=ハービンジャー産駒)。デビュー以来、圧倒的な競馬で3連勝。2戦目で東京2400メートルの、ゆりかもめ賞を勝っている経験値は大きく、ここで天下取りがあっても驚けない。

 キタノコマンドール(牡3歳、栗東・池江泰寿厩舎=ディープインパクト産駒)は、2戦2勝で挑んだ皐月賞で5着。終始、外、外を回るロスの多い競馬だったが、最後まで失速しなかった末脚を評価する。気鋭のDMMドリームクラブ所有馬、そして北野武監督の命名で話題を集めた馬だが、実力も備えている楽しみな一頭だ。

 同4着ステルヴィオ(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎=ロードカナロア産駒)、同6着グレイル(牡3歳、栗東・野中賢二厩舎=ハーツクライ産駒)は、キタノコマンドールと並んで皐月賞の上がり3ハロントップタイ(34秒8)。ともに東京の長い直線はもってこいの舞台だろう。

 1番人気の皐月賞で7着に敗れたワグネリアン(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎=ディープインパクト産駒)だが、裏を返せば、大きく負けたのはこの一戦だけ。東京スポーツ杯2歳Sの覇者だけに、この馬も東京コースに替わればの期待。

 やや重馬場を好位から伸びて2着のサンリヴァル(牡3歳、栗東・藤岡健一厩舎=ルーラーシップ産駒)、2番手から3着に粘ったジェネラーレウーノ(牡3歳、美浦・矢野英一厩舎=スクリーンヒーロー産駒)は、馬場が渋ってくれた方がチャンスが広がるタイプか。

 青葉賞でダービー切符を手にしたゴーフォザサミット(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎=ハーツクライ産駒)は、蛯名悲願のダービー制覇がかかる。

 京都新聞杯を2番手から押し切ったステイフーリッシュ(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎=ステイゴールド産駒)。短期間で急激に力をつけている印象で不気味な存在。

 プリンシパルSで最終切符をもぎ取ったコズミックフォース(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎=キングカメハメハ産駒)、昨年暮れのホープフルS勝ち馬タイムフライヤー(牡3歳、栗東・松田国英厩舎=ハーツクライ産駒)、東京替わりが吉に出そうな共同通信杯勝ち馬のオウケンムーン(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎=オウケンブルースリ産駒)にも注意を払いたい。(大上 賢一郎)

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